2年連続の分散開催となった第45回沖縄の産業まつりが23日、開幕した。沖縄の「秋の風物詩」を楽しもうと、各会場では開場前から来客者が列を作りにぎわい、出展した事業者らは県産黒糖やあぐーを使った加工食品、モズクエキスを使用した化粧品など工夫を凝らした商品を来場者へアピールした。

(写図説明)焼いて作れる小籠包やあぐーのサイコロステーキやハンバーグを販売しているフレッシュミートがなは=23日、那覇市の県民広場

 県物産公社は県民広場で「OKINAWA県産品応援マルシェ」を開いている。出展11社のうち食肉卸のフレッシュミートがなは(名護市)のブースでは、新商品「(焼)小籠包」が大人気。準備していた50セットは2時間で売り切れ、急いで商品を追加した。

 担当者は「通常は蒸し器で作るが、この小籠包はフライパンで蒸し焼きにし簡単に調理できる。肉汁があふれるので、やけどには気を付けて」と購入客に話し掛けていた。

(写図説明)SOYSOYCafeは豆腐やおからを使用して作ったマフィンなどを販売している

 スイーツショップのSOYSOYCafe(本部町)は、豆乳や県産黒糖を使うなど材料にこだわったマフィンやスコーン計15種類を販売。旬のカボチャを使ったフレーバーやビーガン(完全菜食主義者)用の商品も用意した。担当者は「中南部の人にも店を知ってもらう機会になれば」と期待した。

(写図説明)県産モズクや海ぶどう、月桃を使った化粧品をPRするポイントピュール=パレットくもじ前広場

 県商工会連合会がパレットくもじ前広場で開いている商工会特産品フェア「ありんくりん市」には18社がブースを構える。化粧品製造・販売のポイントピュール(久米島町)は、モズクや月桃、久米島の海洋深層水を使った化粧品を販売。店員は化粧品の使い方や成分を来場者に丁寧に説明し、商品をPRした。販売事業部の大田ゆきの氏は「新商品も用意したので、多くの人に足を運んでもらいたい」と話した。

■「来年こそは奥武山で」

 23日に開幕した第45回沖縄の産業まつりは、昨年に続いてリアル(対面)会場の規模を縮小して開催した。ポータルサイトによる情報発信に努めたが、出展数は218事業者と前年の半数以下にとどまった。事業者らは無事開催できたことに安堵(あんど)する一方、サイトの充実や、感染対策を取りつつ大規模会場での開催を求める声もあった。

 昨年から導入したポータルサイトだが「消費者の目を引く作りになっていない」などの指摘もあり、今回は写真や商品PRを掲載するなどの改善を図って見やすくした。

 ただ、あくまで「入り口」でしかなく、商品を購入するには企業を紹介するページを探し、さらにその企業のショッピングサイトに入っていかなければならない。出展を見送ったある企業は「あまり魅力を感じない」と吐露する。実行委の古波津昇会長は「改善の余地はある」と可能性を模索していく考えを示す。

 一方、出展した事業者は「待っていたと言わんばかりにお客が来てくれた」と開催を喜ぶ。別の事業者は「奥武山ではバイヤーも多く訪れ、事業発展の機会となっていた。来年こそは再開してほしい」と切望した。

 古波津会長も「来年は復帰50年の節目でウチナーンチュ大会もある。連携してぜひ奥武山でやりたい」と語った。