小笠原諸島の海底火山の噴火による軽石が沖縄県内に大量に漂着している問題で、ビーチや漁港に漂着が確認されたのは県内25市町村、15漁業協同組合に上ることが25日、分かった。国頭村の漁港では、軽石の影響で港内で養殖していたサバの仲間「グルクマ」150匹以上が死んだ。計300匹を出荷停止にしたため約45万円の損害が出るなど、被害が広がっている。

死んだ魚の胃袋には、軽石がいっぱいに詰まっていた=25日、国頭村・辺土名漁港(村田佳久組合長提供)

グルクマが大量死していたいけす(手前)。水面は軽石で覆われている=24日午後、国頭村・辺土名漁港(小型無人機で下地広也撮影)

県内で軽石の漂流が確認されている地点

死んだ魚の胃袋には、軽石がいっぱいに詰まっていた=25日、国頭村・辺土名漁港(村田佳久組合長提供) グルクマが大量死していたいけす(手前)。水面は軽石で覆われている=24日午後、国頭村・辺土名漁港(小型無人機で下地広也撮影) 県内で軽石の漂流が確認されている地点

■25市町村に漂着

 25市町村のうち本島内では16市町村(那覇、うるま、名護、糸満、豊見城、南城、国頭、大宜味、東、今帰仁、本部、恩納、宜野座、読谷、北谷、西原)で、離島では9町村(伊江、渡嘉敷、南大東、北大東、伊平屋、伊是名、久米島、渡名喜、多良間)で軽石を確認。浜に漂着する軽石の量は地域によってばらつきがあるが、ビーチの営業期間の短縮や除去作業に追われる自治体が出ている。

 漂着を確認した漁協は国頭、今帰仁、本部、読谷、伊是名、伊平屋、伊江、恩納、勝連、与那城、佐敷・中城、糸満、知念、港川、久米島。

 このうち国頭村の辺土名漁港ではいけすで県外出荷用のグルクマ約300匹を養殖していたが、25日までに150匹以上が海面に浮かび、死んでいた。胃袋には軽石が詰まっており、餌と誤認して食べた可能性があるという。他の魚も軽石を食べた可能性があるため300匹全ての出荷を停止した。

 そのほか、漁船のフィルターに軽石が詰まりエンジンが故障したり、機械トラブルを恐れ操業を控える状況が続いている。

■軽石の除去案

 同日に辺土名漁港と安田漁港を視察した県北部農林水産振興センターの桃原聡所長らは、国頭漁協の村田佳久組合長や知花靖国頭村長に、軽石の除去費用に水産庁の災害関連の補助を確保できるめどが立ったことを報告。

 具体的な方法は決まっていないが、岸壁からショベルカーで軽石を取り除いたり、港内に新たな軽石が入らないよう港の外側にフェンスを設置するなどの案があるという。船揚場に打ち上げられた分は県の単費で除去を始めている。