小笠原諸島の海底火山噴火による軽石が沖縄県内各地に漂着し漁業や観光業に影響が出る中、浜辺では軽石を拾う人々の姿も見られる。沖縄県には「畑にまいていいか」などの問い合わせが相次ぎ、フリーマーケットアプリ「メルカリ」では園芸用や観賞用として軽石を出品する投稿もある。大量に押し寄せる軽石に県民は驚く一方で、関心も高まっている。(社会部・銘苅一哲、東江郁香、比嘉海人)

浜に打ち上げられた軽石を拾い集める人も=24日、本島北部

 本島北部で孫と一緒に軽石を拾いに来た男性は「妻に『たくさんあるから拾って来て』と言われて来た。園芸用に使うつもり」と話し、袋に詰めていた。ホームセンターさくもとの担当者によると、気泡のある軽石は、土に交ぜて空気を含ませることで植物が育ちやすくなるという。

 だが、園芸用に販売されている軽石は原料にガラスなどを使用し、人工的に作られている。人工軽石の製造業者は「海を漂う軽石は塩分を含み、大きさや気泡も均一ではない。園芸には不向きだろう」と話す。

 メルカリで「軽石 沖縄 小笠原」と検索すると、49件の出品(26日午後6時時点)があり、16件で売買が成立していた。出品された軽石は重さ200グラム~1・5キログラム、価格は430円~6500円と幅がある。売買成立の最高額は5千円。商品説明には「ノーマルタイプ、マーブルタイプ、黒色タイプ」とあり、形状や色の異なる5個セットで出品されていた。用途として園芸での使用、インテリア、かかとの角質ケア-などが挙げられている。

 小さな軽石29個を700円で購入した県外の20代の会社員は「石に興味があるので観賞用に」と話した。

 県には、大量漂着が報道される数日前から「拾ってもいいか」と問い合わせがあるという。環境整備課は、海岸の砂や石などの収集について「一般的には海岸を管理している組織と協議し、了解を得ることが求められる」と説明。海岸防災課は「どんな成分か安全性が分からない」とし、問い合わせが来た際は拾うのを控えるよう答えている。