[ひろがる明日 SDGs]
脱プラスチックのために水筒を持ち歩いても、中身が空になれば結局コンビニや自動販売機でペットボトルを買ってしまう。そんな現状を変えようと、一般社団法人Social Innovation Japan(東京)が運営するアプリが国内外でじわりと反響を呼んでいる。飲食店や公共施設の水飲み場など、無料で給水できる場所をスマートフォンで気軽に探せる「mymizu(マイミズ)」。沖縄県内では10月22日時点で、71カ所が登録されている。
澄んだ海、白い砂浜に大量に漂着したプラスチックごみ。同法人代表理事のルイス・ロビン・敬さんらが3年ほど前に宮古島で見た光景が、アプリ開発の原点という。水道の蛇口をひねればきれいな水を飲めるのに、なぜペットボトルを買うのだろう。そんな疑問から「使い捨てを前提に、ペットボトルを大量生産・消費する社会の在り方を変えたい」と動きだした。
マイミズの担当者によると、2019年にアプリを公開して以降、国内の登録数は公共施設やカフェ、ホテルなど約1万500カ所。世界では約20万3千カ所に上り、500ミリリットル入りペットボトル37万本以上の削減につながっている。給水場所は誰でも登録が可能。給水をきっかけに足を運ぶ客もおり、店側にとっても店を知ってもらうメリットがあるという。
那覇市久茂地で宿泊施設やレンタルキッチン事業を展開する...