難関の国家資格「第3種電気主任技術者」に73歳の喜久村一さん=沖縄県豊見城市我那覇=がこのほど合格した。本年度の合格率は11・5%。指導者は「この年齢での合格は少ないはずだ。受験生の刺激になる」と喜ぶ。喜久村さんは「一緒に学ぶ仲間がいたことでやる気を維持できた」と成功の秘訣(ひけつ)を語った。

第3種電気主任技術者試験の合格通知を手にほほ笑む喜久村一さん=2日、豊見城市我那覇

 喜久村さんは琉球大を卒業後、NHKで技術者として2008年9月まで勤務。退職後はテレビやラジオ中継所の保守管理に携わっている。エネルギーの自給自足に関心があることや「放送技術以外も学び、視野を広げよう」と考えたことが取得のきっかけだ。

 この資格はスーパーや事務所などが入る大型ビルの運用に必要で、設備の保守管理を担う。試験は理論、電力、機械、法規があり、3年間で全科目に合格すれば取得できる。喜久村さんは19年に理論と法規をクリア。20年は残る2科目で不合格だったが、ラストチャンスの今年8月の試験で目標をかなえた。

 試験直前には1日10時間以上勉強したといい「そりゃ、もう感無量でしたよ」と喜ぶ。現在の仕事に役立てるほか、学んだ知識を沖縄の子どもたちに伝えたいといい「電気やエネルギーの問題は環境問題にもつながる。関心を持ってもらえたら」と語った。

 指導した沖縄電気技術者養成所(宜野湾市)の渡嘉敷唯幸所長(73)は「授業も毎回出席し、疑問点はよく質問していた。一生懸命さが合格の理由」と話した。