大量の軽石が沖縄県内に漂着している問題で5日、沖縄本島と周辺離島を結ぶ海の便への影響が続いた。欠航に加え、1度は出港したものの引き返したり、本来の目的地ではない別の港に接岸したりするケースも。公務を控える副村長や、帰路に就く修学旅行生らが足止めされた。県は4日時点で県内41港湾のうち14カ所で軽石の漂着を確認。被害拡大や長期化が懸念され、離島住民や漁業者らは先行きを不安視している。

大量の軽石が漂着した運天港=5日午後4時前、今帰仁村

軽石で海面が灰色に覆われる渡嘉敷港=5日午前9時ごろ、渡嘉敷村

大量の軽石が漂着した運天港=5日午後4時前、今帰仁村 軽石で海面が灰色に覆われる渡嘉敷港=5日午前9時ごろ、渡嘉敷村

 今帰仁村の運天港に5日、大量の軽石が漂着しているのが確認され、同港と伊是名・伊平屋を結ぶ午前の往復便が欠航した。午後は、伊是名、伊平屋から予定時刻より30分遅らせて出港したものの、入港できないまま。伊是名のフェリーは引き返し、伊平屋のフェリーは目的地を変更して本部港に着岸した。

 公務のため本島に渡っていた伊是名村の奥間守副村長は「これから公務があるが島に戻れない。(欠航が)長引くと、住民生活への影響が懸念される」と話した。伊平屋村の40代女性は「島での仕事が気掛かり。明日こそ帰れるといいけど」と不安そうだった。

 修学旅行から帰る伊平屋の二つの中学校の生徒たちも島に戻れず、本島内のホテルで延泊した。6日以降の運航は軽石の状況を見て判断するという。県はフェンスを使って軽石を移動させることを検討している。

 5日は軽石の影響で、本部町の渡久地港と水納島を結ぶ定期船も全便欠航。久高島の船便も欠航が出た。

■定期船のダイヤ変更

 【渡嘉敷】渡嘉敷港で5日午前、軽石の流入量が港内の海面を覆うほど増えた。村営船が運航時間を変更するなどの影響が出た。島民らによると軽石は18日ごろから島沿岸部で確認され、漁業関係者や村職員らが除去作業を続けていた。船便に影響が出たのは初めて。

 同港と那覇市の泊港を結ぶ定期船は高速船が1日2往復、フェリーが1往復。この日はフェリー発着場などへ軽石が流入。増加を見越し、渡嘉敷港発のフェリーが午後3時30分から同12時30分に繰り上げられた。

 村観光産業課は「現段階で県から支援について詳しい話はきていない。先が読めないが、撤去作業を続けていくしかない」と話した。(新垣聡通信員)

■国交省、回収方法を検討

 小笠原諸島の海底火山噴火で発生したとみられる軽石が5日朝までに、鹿児島、沖縄両県の計81カ所の港に漂着したことが確認された。国土交通省と水産庁が明らかにした。他県の港にも漂着する可能性があることを踏まえ、国交省は同日、検討会を開催。効率的な回収方法を検討し、今月中にまとめる方針を示した。

 国交省などによると、漂着を確認した港湾や漁港は、鹿児島33カ所、沖縄48カ所。大量の軽石が流れ込み、フェリーや漁船の航行に支障が出た港もあった。