沖縄が米軍統治下にあった1970年に建設され、1972年5月15日の日本復帰記念式典の会場ともなった那覇市民会館(沖縄県)の建築物としての価値や歴史を後世に伝えようと、那覇市とNHK沖縄放送局は12日、記録保存に関する協定を締結した。同局が最新の3Dスキャン技術を活用し、施設の内外を立体的に計測。3次元デジタルデータとして保存し、来年の日本復帰50年に向けて今後、イベントなどで活用していく。

NHK沖縄放送局が3Dスキャン技術を活用して作成した、那覇市民会館の外観の3次元デジタルデータ(同局提供)

取り壊しが予定されている那覇市民会館=2016年

NHK沖縄放送局が3Dスキャン技術を活用して作成した、那覇市民会館の外観の3次元デジタルデータ(同局提供) 取り壊しが予定されている那覇市民会館=2016年

 同局は10月中旬に、施設の特徴でもある「アマハジ」や「ヒンプン」、大ホールなどを施設内外の数百カ所から計測。2022年3月ごろ全体データを公開する予定で、データは市と同局が共同で所有する。

 城間幹子市長は締結式で「市民会館の記憶を県の歴史として、しっかりと残せる。歴史の資料として市民にも提供できるようにしたい」。千葉聡史局長は「バーチャル空間でのイベントにも活用できる。さまざまな形で市民会館を未来につなげたい」と述べた。

 同館については19年に外部の有識者などでつくる検討委員会が、記録保存を進めることなどを城間市長に答申している。