[心つなぐ花咲かそ 玉城千春](5)

母校・読谷中学校の廊下に立つ玉城千春さん

 クイズです。

 〈父親と息子が交通事故に遭い、父親も息子も大きなけがをして重症です。息子が担ぎこまれた救急病院では、外科医が意識不明の少年を手術室に運びながら「これは私の息子!」と叫びました。医師と負傷した少年は、どのような関係でしょうか?〉

 読みながら、休憩しながら、考えてみてくださいね。私はというと「もしかして、息子は誘拐されていて、父親と名乗った人は誘拐犯だった?」と、あらぬ方向へ妄想?想像していました。

 今月のテーマは「ジェンダー平等を実現しよう」とのこと。参考に見せていただいた内閣府の会議資料にあったクイズで、自分の思考の偏りに気付かされ驚きました。こんな感じで固定観念にとらわれたまま、見過ごしてきたこと、考えてこなかったことがあるのかもしれません。

 私が通った小学校の当時の体育着は男子は青、女子は赤。中学・高校は学年で色が分けられていましたが、悲しい思い出はブルマー(Vパン)と呼ばれる体育着でした。「嫌だったよねー」と、今となっては笑い話ですが。誰が女子にブルマーをはかせようと決めたのでしょう。それなら男子も皆でブルマーにしちゃえば良かったのにねー(笑)。ジェンダーフリーな社会を目指す現在は、学校制服のズボンとスカート、着たい方を選べるところも出てきています。

 そういえば! と思い出したのは「いなぐぬ、うんぐとぅ~しー(女がそんなことしてー)」という言葉。何故か頭の片隅に残っていて、私の行動や思考を制限しました。

 高校3年生の卒業式間近。私が作った「すてきだね」という歌について、実行委員から「卒業式に皆で合唱できないか、という声が生徒から上がっている。その歌を学年全員に千春が指導することできるかな」と相談がありました。が、「いなぐぬ、うんぐとぅ~しー」の言葉と「でしゃばってはいけない」という思い込みが私のうれしい気持ちの邪魔をして、断ってしまいました。

 実行委員は男子中心だし、まだ世にも出ていない学校だけで披露した私の曲で、大切な卒業式を締めていいのか? ここは一歩引こう。「だって私は女だから」と。今思えば「なんでー? 意味分からん。断らなければ良かったー」とすごく後悔しています。皆で歌いたいと言ってくれたのに、ほんともったいなかったー。

 どこかでぽんと聞いた言葉が、私の中に大きく留まっていたんですね。単純に、うれしいかうれしくないか。それで応えれば良かったのに。これからは固定観念を良い意味で壊しながら、私も、私という人生を生きていかなきゃね。

 さぁ、お待たせしました。冒頭のクイズの続きです。いろいろな観点から考えると、いくつもの答えが出てきます。例えば「外科医は男性」という思い込みはなかったですか? 外科医は「母親」ということもあるし、同性婚が認められている国では、両親が同じ性かもしれません。

 何ごとも、柔軟に、自分に正直に。生きとし生けるもの、認め合い、受け入れながら皆で大きな愛に包まれていきましょー!(Kiroroボーカル)