沖縄県内に相次いで漂着している軽石の動きをシミュレーションしている海洋研究開発機構(JAMSTEC、神奈川県)は19日、早ければ20日にも宮古島に漂着するとの予測を明らかにした。29日に石垣島、12月上旬は西表島へ漂着する可能性があり、軽石の影響が先島全域へ拡大する懸念を強めている。漂着が迫る宮古島では漁業者が、モズクやアーサの養殖などへの影響を不安視。農業用ネットなどで対策を始めている。

 予測は18日時点。海流データと宇宙航空研究開発機構(JAXA)の衛星が提供した、軽石の位置情報を基に分析した。

 噴火した海底火山から約1400キロ離れた沖縄に大量の軽石が漂着していることに、JAMSTEC主任研究員の美山透さんは、日本近海を流れる「黒潮反流」と呼ばれる西向きの海流に乗ったと分析する。

 8月の噴火から約3カ月かけてゆっくりと先島諸島へ接近し、今後の予測では太平洋側を流れる黒潮に乗るとみられる。

 美山さんは「県内各地への漂着の影響は年内いっぱい続く可能性がある。予測を対策に役立ててほしい」と話した。

 宮古島では漁業者から、出漁停止による収入減や養殖モズクなどへの被害を心配する声が上がっている。

 宮古島漁協の栗山弘嗣組合長は「モズクとアーサの養殖が心配だ」と話す。アーサ養殖は浅瀬に網を張るが、軽石で汚損する可能性があり、軽石で日光が遮られるとモズクがだめになると不安視した。

 漁協では19日時点で操業を中止している漁業者はいないが「今後、大量に流れ着く恐れもある。漂着したら自力でも早急に除去したい」と述べた。

 県宮古事務所からは漂着を防ぐオイルフェンスの代用で農業用の防虫ネットを受け取り、週明けにも組合員の承諾を得られた漁港に設置する予定という。