新型コロナ禍の中、米軍関係者による飲酒運転での摘発が増えている。県警によると、今年1~10月までの米軍関係者による酒気帯び運転や酒酔い運転容疑での摘発は49件で、既に2020年(41件)や19年(42件)を上回った。年末に向け、県警幹部は「飲酒がらみの重大事故も起こりかねない」とし、県民を含め適正飲酒を呼び掛けている。(社会部・豊島鉄博)

県内の飲酒運転の摘発件数

 県警によると、県全体の摘発件数は19年は2147件、20年は1429件、21年10月末時点で835件と、減少傾向にある。一方で、コロナの感染者が減り続けた9月以降、県全体の摘発件数も8月の62件から79件(9月)、137件(10月)と増加。米軍関係者の摘発も8月の3件に対し9月は9件、10月は7件となっている。

 11月に入ってからも、19日現在、米兵や米軍属ら3人が酒気帯び運転容疑で逮捕された。県警幹部は、飲酒の機会が増える年末に向け、「大きな事故にもつながりかねない」と懸念を示す。

 一連の背景として、基地問題に詳しい前泊博盛沖縄国際大教授(安全保障論)は、在沖米軍の軍事訓練が近年増加しているとした上で、「訓練によるストレス増加も要因として考えられる」とみる。

 県内のコロナの感染者減少により、在沖米海兵隊は感染防止のための行動制限を段階的に緩和。11月からはワクチンを2回接種した人は基地の外でマスク着用などの上で自由に飲酒できるようになった。

 それを受け、前泊教授は、米兵に飲酒運転は犯罪であるという意識が低いことを挙げ、米軍基地内での指導の徹底が必要とする。

 ただ、前泊教授は「飲食店の時短営業の解除などで、県民も飲酒の機会が増えている。県民自身が飲酒運転ゼロに取り組むことで、米軍側に範を示すことも大切」と指摘した。