名護市辺野古(沖縄県)の新基地建設を巡り、玉城デニー知事が25日に軟弱地盤の改良工事のための埋め立て変更申請の不承認を発表したことを受け、市民からは「早くこの問題を終わらせて」「反対の思いを持ち続ける」など賛否の声が上がった。

米軍キャンプ・シュワブゲート前で座り込み「沖縄の海を守れ」などと抗議する市民ら=25日午前9時ごろ、名護市辺野古

■長引く法廷闘争に不安

 条件付きで新基地を容認する名護市在住の70代男性は「これまで何度も国と県が対立してきた中で、工事は止まることなく進められてきた。国が進める工事はどうやっても止まらない」と淡々と語る。「沖縄、名護は基地問題ばかりが取り上げられてうんざりしている。早くこの問題を終わりにしてほしい」と話した。

 新基地建設に反対する名護市の60代女性は「不承認にしてくれてよかった」。ただ、これから予想される法廷闘争への不安も口にする。「これまでみたいに県の訴えが押しのけられるのでは。いつまで沖縄は苦しい立場に置かれないといけないの」。基地完成後の負担を懸念し「これからも反対の思いを持ち続ける」と誓った。

 那覇市の大学生(22)は、25日の新聞で玉城デニー知事による突然の判断を知った。驚きつつも「県が姿勢を示すことは重要だ」と評価する。一方、サンゴ移植訴訟で最高裁が7月、県の上告を棄却した決定を振り返り、「今回も法廷闘争で負けるのではないかという不安もある」と話した。

 テレビのニュースで知ったという同市の男性(67)も、「不承認は当然」とうなずく。「申請から1年7カ月以上が経過し、判断が遅いと感じたが、反論できる根拠をそろえたのだろう。県民の民意を届けてほしい」と期待した。

■座り込みの市民は歓迎

 米軍キャンプ・シュワブゲート前で辺野古新基地反対の座り込みを続ける市民からは25日、「正しい判断だ」など玉城デニー知事の表明を歓迎する声が上がった。

 那覇市から週に1度、辺野古に通う女性(70)は、「待ちかんてぃーしていた。やっと出してくれた」と喜んだ。5年以上続けており、「励みになる。これからも頑張りたい」と決意を新たにした。

 別の男性(73)=那覇市=には、県外の知人から「不承認良かったね」との連絡が相次いだ。あらためて新基地建設への注目を実感したといい、「全国でも反対運動が広まってほしい」と願った。

 那覇市の男性(83)は「良い判断をしてくれた。うれしい」と知事の決断を支持。「これを機に若い子がもっと参加して、反対運動を盛り上げてくれたら」と期待した。