「晃(あき)ちゃんのぶんまであんたにはいい人生を送ってもらいたい。いつまでも通り魔の被害に遭ったことを引きずらずに、幸せになってほしい」  運転している陣内(じんない)の目をバックミラー越しに見つめながら、明香里(あかり)はその言葉を聞いた。 「別に晃ちゃんのことを忘れろっていうわけじゃない。