【東京】松野博一官房長官は26日の記者会見で、名護市辺野古の新基地建設を巡り、県が不承認とした変更承認申請の対象外の工事について継続する方針を示した。不承認に対する政府の対抗措置は「不承認処分の理由の精査を進める」と述べるにとどめた。岸信夫防衛相も「辺野古移設が唯一の解決策」と現行の工事を進める考えを示した。防衛省は2021年度補正予算案に、辺野古の埋め立てに801億円を計上。辺野古側海域のかさ上げ工事が予定より早く進んでいるとして、作業ペースを加速させる。

辺野古の埋め立て区域

 岸氏は同日の会見で、日米同盟の抑止力の維持と普天間飛行場の危険性除去を考え合わせた場合、「辺野古移設が唯一の解決策」と述べ、着実に工事を進めるとした。現行計画を再検証する考えについては「今の計画が唯一」と述べた。

 同省は行政不服審査法に基づく審査請求などの対抗措置を検討している。

 補正予算案について同省は「補正の活用は辺野古移設を前に進めたいという意識の表れ」と説明。少しでも建設を早めることで、普天間飛行場の固定化につながらないよう基地負担軽減を図るとした。

 埋め立てている辺野古側の区域「(2)」と「(2)-1」は陸地化が完了し、高さ4~7メートルまでのかさ上げ工事に入っている。同省によると、4メートルまでの埋め立ては予定よりも約6カ月早く終えた。4~7メートルまでの埋め立ての進捗(しんちょく)(10月末現在)は「(2)」が2割、「(2)-1」が5割で、年度内の完了を目指す。最終的には最も高い地点で10メートルまでかさ上げする計画。

 松野氏は会見で、現在進めている工事は「すでに承認されている事案で進めていく」と説明。政府としては「地元の理解を得る努力を続けながら、普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現するため全力で取り組んでいく」と述べた。

 政府として対抗措置を取るかどうかは「沖縄防衛局において不承認処分の理由の精査を進めていく」と述べ、慎重な姿勢を示した。