沖縄県本部町の八重岳で26日、訓練予定地の山頂方向に向かっていた自衛隊の大型車両が沿道の桜並木を車体に引っ掛け、枝を折った。本部署が物損事故として処理し、その後に訓練は中止された。自衛隊統合演習に伴う通信訓練などを目的に、29日まで本部町所有の草地を使用する予定だった。

訓練をする八重岳の山頂に向かう途中で、桜並木の枝に車両が引っ掛かり、立ち往生する自衛隊車両=26日午後3時ごろ、本部町・八重岳

 26日は訓練に抗議する20人余りが八重岳に駆け付け、到着した自衛隊員に「沖縄を二度と戦場にするな」などと訴え引き返すよう要求。山頂に続く道路に座り込んだが、県警の機動隊員に強制排除された。

 自衛隊車両は、小型のジープ型1台と通信機能などを備えた大型3台。

 大型車両は車高が5メートル余りあり、隊員が車両の上に上って枝を持ち上げたり、よけたりしながら低速で段階的に走行したが、数本が引っ掛かり折れた。監視を続けていた市民が改めて抗議。事故処理後、自衛隊車両は現場から引き返した。

 うるま市島ぐるみ会議の照屋勝則さんは「八重岳は沖縄戦で激しい戦闘が繰り広げられ大勢の人が亡くなった。魂が桜の木に乗り移ったようだ。市民の自発的な運動を発展させていけるよう今後も取り組みを続けていきたい」と話した。