GIS(地理情報システム)やドローンを使ったシステム開発を手掛けるokicom(オキコム、沖縄県宜野湾市・小渡玠社長)が、衛星画像を使って軽石の漂着状況を可視化した地図システム「沖縄軽石マップ」を開発し、県内漁業者向けに公開している。日々の海域の変化を把握できるほか、漁に出られない証拠として保険手続きにも活用できるという。今後は一般公開し、ビーチクリーンなどに役立てることも検討している。

衛星画像から軽石の位置を記録する沖縄軽石マップの開発に携わるオキコムの宮城圭課長(右)と平安山真瑚さん=浦添市のオキコムまちなとオフィス

 軽石マップは衛星画像から軽石を見つけ、地図上に落とし込んだもの。現時点で手作業が多いが、人工知能(AI)も活用した効率的な記録方法も模索している。

 10月27日から県漁連を通じて県内漁業者向けに公開。利用者らの声を取り入れながら改良を進めており、まとまって漂流する軽石の長さや面積を計測したり、座標を調べたりできる機能も備えている。

 人工衛星が沖縄上空に来るタイミングの画像から軽石の位置を読み取るため、最短で2~3日おきの更新となる。雲で隠れて海上の様子を把握できない日もあるが、投稿機能を備えており、漁業者からの情報も得ながら日々の状況をできるだけ細かく記録できるようにした。

 また、県が日々公開している県内漁港や港湾の記録も活用。軽石の漂着が多いか少ないかで色分けし、地図上で分かりやすく表示している。

 軽石の漂流状況については、海洋研究開発機構(JAMSTEC)が海流データなどを基にした漂流予測シミュレーションも行っている。

 一方、軽石マップは日々の状況を記録するシステムだが、直近のデータでも漁に出るかどうかの判断材料に使えるという。また、漁に出られなかった場合の「証拠」としても活用できるとしている。

 同社システム開発部の宮城圭課長は「県内では軽石除去のボランティア活動も始まっているが、いつ、どこに行けばいいか分かるような情報も発信したい。軽石のみならず漂着ごみを拾うビーチクリーン活動にも役立つような、海を守るプラットフォームにしていきたい」と話した。

▼沖縄軽石マップのURL

https://experience.arcgis.com/experience/a42aca66bedf4041a42c377cfa5ada5d