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那覇軍港を離陸するMV22オスプレイ=11月30日

那覇軍港での米軍機の離着陸を巡る経緯

那覇軍港を離陸するMV22オスプレイ=11月30日 那覇軍港での米軍機の離着陸を巡る経緯

 沖縄県や那覇市の中止要請を振り切り30日、米軍那覇港湾施設(那覇軍港)からMV22オスプレイが飛行した。県は米軍の「やりたい放題」(県幹部)を許す日米地位協定の実態に反発を強める。これまで那覇軍港での運用はまれで、常態化も懸念する。在沖米海兵隊は今後の運用について明らかにしていない。(政経部・大城大輔、社会部・砂川孫優)

過去記録なし

 午後0時すぎ、那覇市泉崎の県庁最上階から、建物の間からオスプレイが上昇していくのが確認された。後方は那覇空港。時折民間機が離着陸していた。

 県や那覇市は19日に突然、那覇軍港に米本国へ船で輸送されるオスプレイ3機が飛来したことを受けて抗議し、25日に代替機として陸揚げされたオスプレイは飛行させないよう求めていた。

 県や市が飛行中止を求めるのは、多くの民間機が離着陸する那覇空港に近接し、市街地にある那覇軍港での運用は「県民に大きな不安を与える」ためだ。

 19日にオスプレイの飛来を目撃した市民は「20年ぐらいここで釣りをしているが、こんなことは初めて」と驚いた。県庁内には、過去に那覇軍港で米軍機が離着陸した記録は残っていないという。

今後も可能性

 県や市は日米地位協定に含まれる「5・15メモ」で、那覇軍港使用の主目的が「港湾施設および貯油所」とされており、本来の使用目的と異なると主張する。

 だが、沖縄防衛局は「施設使用の主目的を定めたもので、米軍の活動が主目的としての形態に反するものではない限り、同施設への航空機の離着陸は排除しているとは考えていない」と運用は可能と主張する。

 日米地位協定3条で米軍基地の管理や運営は、米側に権限があることが背景にあるとみられる。

 こうした米軍や防衛局の姿勢に謝花喜一郎副知事は「だからといって、はいそうですかとはならない。普段飛来しないようなものが着陸することに対する県民の不安に思いをはせてほしい」と指摘。「何でもありになってしまう」(県幹部)と運用にくぎを刺す。

 在沖米海兵隊は「頻繁に起こることではないとはいえ、通常の手順」と説明。今後も運用するかは明らかにしていない。

 城間幹子那覇市長は「十分な説明責任は果たされていない」としつつ「米軍の運用まで手が届かない。われわれには抗議することしかできない」と歯がゆさをにじませた。