沖縄県今帰仁村の運天港に入港する途中だったトーゴ国籍の大型貨物船が11月30日、何らかの原因で流され、対岸の名護市運天原の浅瀬に乗り上げた。漂流中に魚の養殖いけすや漁船2隻にも衝突したとみられる。

座礁した大型貨物船と、その衝突により壊れた養殖用いけすと漁船(手前)=1日、名護市運天原

大型貨物船が乗り上げた場所

座礁した大型貨物船と、その衝突により壊れた養殖用いけすと漁船(手前)=1日、名護市運天原 大型貨物船が乗り上げた場所

 名護海上保安署によると、座礁したのはスクラップなどを運搬する船で、全長110・5メートル、重さ4463トン。乗員のベトナム人13人とフィリピン人2人にけがはなく、船体からの油漏れはないという。

 大型船は、魚を養殖していたいけすに衝突し、そのまま浅瀬に乗り上げたとみられる。いけす付近に係留していた漁船2隻も、係留用のロープが切れて流され、浅瀬に乗り上げた。

 被害を受けた、いけすと漁船を所有する安達幸一郎さん(54)によると、いけすには観賞用の熱帯魚や食用のミーバイなど、約1300匹の魚がいたが、網が破れてほとんどが逃げてしまったという。いけす9基のうち、8基が全壊し、1基も半壊した。逃げた魚、漁船2隻なども合わせると、被害総額は数千万円に上る見込みだという。

 安達さんは「コロナが落ち着いてやっと輸出できるようになり、これからだという時だったのに」と肩を落とした。

 名護海保によると、30日は前線の通過に伴い、強風が吹いていたという。1日時点で、船の漂流と軽石との因果関係は確認されておらず、原因を詳しく調べている。2日以降の満潮時に合わせて、船の離岸作業を行う予定。