うるま市昆布の米陸軍貯油施設で消火汚水が漏出した事故で、貯水槽の水から有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)が1リットル当たり約8万ナノグラム検出されたとの本紙報道を受け、県は3日、米軍の合意が得られていないとして、県独自に調査結果を公表しなかった。9月に沖縄防衛局から公表を引き続き協議するとの連絡を受けた。国、県、米軍がそれぞれに分析した数値にずれがあり、専門的な見地から検証して認識を擦り合わせる必要があるという。県は防衛局に早期に公表するよう申し入れた。

約8万㌨グラムのPFASが検出された調査結果について、早期に公表できるよう沖縄防衛局へ口頭で要求したと答弁する玉城デニー知事(中央)=3日、県議会

 分析結果は3者で公表する段取り。県は「分析結果は日米両政府が合意した後に公表するとされていることから、米軍側の合意が得られていない現時点で、県の分析結果は公表することができない」とした。

 日本政府は、公表していないのは米軍側の意向ではないと否定した。

 環境補足協定に関連する日米合同委員会合意で、調査結果は「環境分科委員会を含む合同委員会の枠組みを通じて、両国政府の関係当局が取り扱う」とされている。

 一方、玉城デニー知事は3日の県議会代表質問で「県民にしっかり示していかないといけない。非常に重要な事態だ」との認識を示した。平良昭一氏(おきなわ)への答弁。

 県は同日、これまでの経緯を公表。6月10日の事故発生後、同28日に3者で貯水槽内の水を採取した。県は7月30日に分析機関から分析結果の提出を受けた。

 8月13日に分析結果を防衛局に報告したが、9月16日に防衛局から「分析結果の公表について、引き続き協議することになった」との連絡があった。

 防衛局は3日、本紙取材に「分析結果を3者で共有し、公表に向けた調整を行った上で、適切に公表する予定」とした。

 在日米軍にも分析結果や公表に合意していない理由などを質問しているが、3日午後7時半現在、回答は得られていない。

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