[オリオン変革の現場 新体制の挑戦](下)※前編はこちら

 「新商品を多く出し過ぎて、主力商品が伸びていない」。マーケティング専門の渡邊隆之沖縄大学客員教授は、こう指摘する。

 オリオンビールは外資系の投資会社に買収され、前社長の早瀬京鋳氏の体制になった後、チューハイ「WATTA(ワッタ)」やプレミアムクラフトビール「75BEER」などの新商品を市場へ次々と投入した。

 小売り各社や酒販店からは「売り場を盛り上げた」「消費者からの評判がいい」との声も上がる。しかし、渡邊教授は「限られた売り場の区画を新商品に奪われると、主力商品の『ドラフト』が目立たなくなる」とスーパーやコンビニにおける販売戦略の重要性を強調した。

 オリオンは2020年3月に発表した中期経営計画で、ビールの県内シェアを19年の44%から3年で55%まで取り戻す目標を上げた。シェア獲得の戦略の一つとして、主力の「ドラフト」に使用する大麦の一部を伊江島産に変え「ザ・ドラフト」として昨年6月、リニューアル販売した。ビールかすを堆肥として使い、原材料となる大麦を栽培し製造する「完全循環型」のビールとしてもアピールしている。

 ただ、1日の記者会見で吹田龍平太副社長は...