那覇商業高校(與那覇正人校長)は1日、卒業生で各界で活躍している先輩を招き、1~3年生の商業科、会計科、情報処理科、国際経済科の生徒を対象に「キャリア講話会」を開いた。25人の卒業生が進学や就職、経営など自身の体験を通じ、夢をかなえる秘訣や周囲に感謝する大切さなどを後輩たちに伝えた。

後輩たちに体験談を話す上原唯さん=1日、那覇商業高校

上原さんの手ほどきで、カチャーシーを踊る生徒たち

後輩たちに体験談を話す上原唯さん=1日、那覇商業高校 上原さんの手ほどきで、カチャーシーを踊る生徒たち

 会計科3年の5・6組では琉球民謡音楽協会師範で、琉球舞踊玉城流円(まどか)の會の教師上原唯さん(31)=55期生=が「諦めずに挑戦すること。夢の実現へ」のタイトルで講話。「何もしなければ夢は実現しない」と「挑む」「諦めない」大切さを説いた。

 上原さんは子どもの頃から民謡・琉舞に親しみ、将来は芸能活動で生計を立てたい夢があった。在学中は野球部のマネージャーと二足のわらじを履いていた。芸能界の厳しさを先輩から聞かされていたので、短大に進学して幼稚園教諭の資格を取り、市内の幼稚園に約3年勤務。2011年泡盛の女王、13年はミス沖縄にも選ばれた。

 芸能活動で身を立てようと、教職を辞めて市内2カ所に民謡教室を開いたが、コロナの影響で収入が途絶え「心が折れそうになった」。

 夢を壊すまいとパートなどをし、必死に教室を運営してきた。心の支えになったのは、高校時代に3年間、簿記の指導を受けた神谷和彦教諭(現教頭)の「最後まで諦めるな。夢を持て」の言葉。簿記を学んだおかげで教室の収支や経営の在り方も再考できた。

 「諦めなかった自分と恩師の言葉」を胸に、郷土芸能の普及活動に情熱を注ぎたいと意気込みを語り、苦しい時に支えてくれている「周囲への『ありがとう』」の感謝を忘れてはならないと訴えた。

 進路が決まっていない生徒に「焦ることはない。人生は紆余(うよ)曲折がある、それを経て大きく成長する」「何事も挑戦すること」と助言した。

 沖縄の民謡・教訓歌「てぃんさぐぬ花」を歌い、6小節目「なしば何事(なんぐとぅ)んなゆる事(くとぅ) なさぬ故(ゆい)からどぅ ならぬ定み(何事もなせば成る。なさないから成らぬのだ)」で挑戦する意義を強調した。カチャーシーの手ほどきもして、場を盛り上げた。

 宮里暖花(ほのか)さん(18)は「進路は決まってないがとても有意義だった」。本永妃奈星(ひなせ)さん(18)は「専門学校に進学する。とても勉強になった」と感想を述べた。(翁長良勝通信員)