名護市辺野古の新基地建設で、県が埋め立て変更承認申請を不承認としたことに対し、沖縄防衛局は処分の取り消しを求め行政不服審査法(行審法)に基づき国土交通相に審査請求した。県側は「想定していた手」(関係者)と淡々と受け止める。一方、裁決には数カ月かかるとみられ、今後の展開が来年1月の名護市長選や来秋の知事選に与える影響に関し、国と県の思惑も交錯する。(政経部・大城大輔、東京報道部・嘉良謙太朗)

(参照)辺野古、国が審査請求 知事反発 法廷闘争も

 「また私人になりすまし。どんな手法でも辺野古新基地を造りたいという政治の堕落だ」

 政府が「国民の権利利益の救済」を目的とする制度を再び使ったことに、県幹部は国と激しく対立した翁長雄志前知事の言葉を借りて批判した。

 審査請求は安倍晋三政権の下で取られてきた強硬的な手法。玉城デニー知事は安倍政権の手法を踏襲した岸田文雄首相に「聞く力をお持ちだということを、ご自身もおっしゃっている」と述べ、沖縄県との対話を求めた。

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 行審法を用いた理由について、防衛省関係者は「簡易迅速という点に尽きる」と話す。同じ政府内の「身内」が判断するため、防衛局の主張が認められ「不承認」が取り消される公算が大きい。

 ただ、仮に不承認を取り消しても...