中国大陸と朝鮮半島に広く分布する淡水エビのカワリヌマエビ類の一種が県内で初めて確認された。琉球大学大学院理工学研究科修士1年の永井大翔さん(海洋自然科学専攻)が、南城市の垣花樋川(ひーじゃー)で9月と10月に発見した。琉球列島での確認も初めて。

カワリヌマエビ類の一種(今井秀行博士提供)

 カワリヌマエビ類はすでに北海道や本州、九州で確認され、在来種のヌカエビの減少など生態系に悪影響を及ぼすことが報告されている。今回の発見は、偶然採集されたものではなく、沖縄島で個体群を維持していることも判明した。

 本州では、主に中国と韓国から釣り餌用の活き餌や水槽飼育のコケ取り用で輸入されているという。

 永井さんによると、このエビは垣花樋川で採集したエビ類の約99%を占めていた。永井さんは「琉球列島における淡水エビ類の種の多様性は国内において突出しており、外来種が生態系に与える負の影響が懸念される。海では生息できないため、人が野外に放つことがなければ分布が拡大することはない。沖縄島以外の離島に定着する前に対策を始めるべきだと思う」と警鐘を鳴らした。

 指導教員で琉球大学理学部の今井秀行准教授は「この発見に驚いた。一生を淡水で過ごすため、誰かが放流してしまったと考えられる。イシガキヌマエビや世界自然遺産に指定された西表島の在来種イリオモテヌマエビと交雑する可能性が高いので、行政がしっかりと対策を立ててほしい」と話した。

 この研究成果は、20日発行の日本生物地理学会会報(2021年12月号)に掲載される。