画家の丸木位里、俊夫妻が被爆直後の広島を描いた連作「原爆の図」の第1部が16日、修復のため「原爆の図丸木美術館」(埼玉県東松山市)から搬出された。愛知県立芸術大の文化財保存修復研究所(愛知県長久手市)で作業が進められる。

 原爆の図丸木美術館から搬出される原爆の図の第1部「幽霊」=16日午後、埼玉県東松山市

 位里は広島出身で、1945年8月6日の原爆投下から3日後に現地入りした。第1部「幽霊」は縦1・8m、横7・2mの水墨画で、親族から惨状を聞き取り、和紙に描いた。

 作品は発表から71年が経過。20カ国以上を巡回したとされ、しみや虫食いなど傷みが目立っていた。美術館によると、80年代にびょうぶの形に仕立て直して以降、本格的な修復は初めて。(共同通信)