民間金融が“隠れみの”に

 ネパールから日本を目指す留学生の大半は、日本留学前に支払わなければならない現金約120万円(学費1年分など)を、「コーポレーティブ」と呼ばれる民間金融組織から調達している。留学ビザ申請時に必要となる留学期間中の経費支弁能力を示す「残高・収入証明書」の偽造を請け負うこともあり、経済力のない留学希望者の“隠れみの”ともなっている。

 コーポレーティブは直訳すれば「協同組合」。実態は親族や仲間内で金銭を出し合う私的な資金調達の仕組みで、沖縄の模合(頼母子講)に類する互助組織のようなものだ。

 三つのコーポレーティブに出資する会社経営のネパール人男性(50)=カトマンズ在=は「10~25人ほどの出資者を募り、年利8~15%の利息で、資金が必要な人に貸し付ける仕組み」と語る。

 正確な数は把握できていないが、ネパール全土に数千から万単位で存在し、留学だけでなく広範な資金集めに使われているという。

 現地で長年、日本語教室の運営に携わり、沖縄にいた経験もある50代の日本人女性=同=は「コーポレーティブは沖縄で言われるユイマール的な助け合い集団とも言えるが、実際は利息の高い借金だ」と指摘し「地縁関係の強いネパールでは、コーポレーティブへの借金が返済できるかとプレッシャーに感じる人は多いだろう」と語った。