ナンポー社長 安里睦子さん(49)=宜野湾市

5月15日、沖縄は日本復帰してから50年を迎える。米軍による長い統治を経て、再び日本の一員として、歴史を紡いできた。人々の暮らしや価値観も、自然も文化も、半世紀の間に変化を遂げた。人々の沖縄への思いやこだわりも、時の流れとともにそれぞれの中で、芽生え、育まれてきた。節目の年。沖縄県内外のウチナーンチュに、自身の沖縄へのこだわりやこれからについて聞いた。

「OKINAWAN ヴィンテージ」をテーマにした新商品を手にするナンポーの安里睦子社長=那覇市

 「復帰50年企画として『OKINAWAN ヴィンテージ』をテーマにしたパッケージを作った」。観光土産菓子の製造・販売を手掛けるナンポーの安里睦子社長(49)は、主力商品の一つである沖縄伝統菓子「ちんすこう」のパッケージをリニューアルした。

 沖縄の日本復帰50年を意味する「50TH ANNIVERSARY」というロゴとともに、商品名を英語表記にしたり、文字の色を青から紺色に変えて淡さを出したりと工夫を凝らした。「アメリカ世があった沖縄に残る、異国情緒な雰囲気を表現した」と語る。

 復帰50年に向けて「OKINAWAN ヴィンテージ」をテーマに、パッケージを新しくしたことには理由がある。子ども時代によく売れていたという輸入チョコレート菓子「キスチョコ」や「M&M(エムアンドエムズ)」が思い浮かんだからだ。

 那覇市で生まれ育ち、学生時代は自宅近くの米軍基地で暮らす外国人と遊ぶのが日常だった。おやつとして輸入菓子を食べる機会も多かったといい「沖縄の歴史を商品の包装デザインに表現し、ストーリー性を出して売り込めば消費者に受ける」と自信をにじませる。

 2017年に父親であるナンポー創業者の安里正男氏から会社を引き継いだ。「先輩方を安心させるため、私たちが強さを持ち、行動しないといけないと、同世代の経営者に呼び掛けている」と笑った。(政経部・又吉朝香)

[想い未来へ]「復帰っ子」が経済引っ張る

復帰50年のロゴが入った新商品(伊禮健撮影)

 「復帰っ子」と言われて育ってきた。だからこそ、これまで先輩方が支えてきてくれた沖縄経済を「復帰っ子」がリーダーとなって引っ張っていかなくてはいけない、という責任を感じている。沖縄のために恩返しがしたい。

 商品のクオリティーを上げていきたい。今のところ、主力の土産菓子「べにいもたると」に勝てる商品を打ち出せていないので、同じ紅イモを使った新しい定番土産を作って、次の一歩につなげたい。

 「沖縄に行ったら、絶対これを買おう」。観光客にそう思ってもらえるようなロングセラー商品を作り、育てていきたい。それこそが、製造業者である私たちに県民が求めていることだと強く感じる。