新型コロナウイルス禍で少人数での挙式やフォトウエディングに人気が集まる中、沖縄県内事業者などが富裕層をターゲットにした付加価値の高い商品開発を進めている。沖縄リゾートウエディング協会(翁長由佳代表理事)は、沖縄美ら海水族館で初のウエディングサービスを商品化したほか、フォトウエディングに特化した滞在プランを打ち出すホテルも。海などでのロケーション撮影に限らない“特別感”の演出で、消費単価の向上や沖縄観光のリピーター増加につなげたい考えだ。(政経部・伊禮由紀子)

沖縄美ら海水族館の水槽前でウエディングセレモニーができる商品プランもある(沖縄リゾートウエディング協会提供)

 県の統計では、新型コロナの影響で2020年の県内のリゾートウエディング実施組数は約9千組と前年比約4割落ち込んだ。一方で全体に占めるフォトウエディングの割合は約43%と年々増加傾向にある。同協会による12社への調査では、こうした少人数挙式やフォトウエディングの増加もあり、21年は1万3千~4千組に回復する見通しだ。海外で挙式予定のカップルが沖縄での開催に変更するケースも増えているという。

 同協会は昨年12月から、海洋博公園・沖縄美ら海水族館で挙式や撮影ができるサービスの販売を開始。1月に東京で開催するフェアの目玉として売り出す。沖縄美ら島財団と連携して受け入れを行い、ジンベエザメやマンタが泳ぐ水槽を背景にしたセレモニーで特別な体験を演出するもので、翁長代表理事は「ウエディングの思い出が特別であるほど、記念日に再び沖縄を訪れるリピーターの増加が期待できる」と力を込める。

 さらに同協会は旅行社などと協力、内閣府の補助も受け富裕層向けに3泊4日のプレミアムフォトツアーも開発した。今年から約75万円で一般販売する予定。専属のヘアメークアーティストとフォトグラファーが同行し、県内を巡りながら2人の自然な表情やドレスアップ姿を撮影、旅の思い出を写真に残す。ツアー行程はコンシェルジュが要望を聞きながらオーダーメードで組み立てるという。

 フォトウエディング需要の高まりを受け、式場提供が主だったホテル側も新商品を打ち出している。「HIYORIオーシャンリゾート沖縄」(恩納村)は、撮影にリゾート滞在体験も組み込んだ2泊3日のプランを27万円から販売する。

 担当者は「全てオーシャンビュー、キッチン付きの広々とした客室。2人の新婚生活を思い描きながら特別な時間を過ごしてもらいたい」と話した。