[新春 TOP INTERVIEW 2022]

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

赤嶺太介 街クリーン社長

 -2021年を振り返って。

 新型コロナウイルスの影響があり、売り上げは5%ほど下がりました。飲食店関連の廃棄物が若干減りましたが、処理できる廃棄物の幅が広いので、落ち込みは限定的に抑えられました。先行きが見えない中で、売り上げを伸ばすというよりコストを下げる努力に注力しました。

 そんな中で、オリオンビールとともに、ビール粕(かす)を使って原材料となる大麦を栽培し、製造する「完全循環型」の商品開発の手伝いもさせてもらいました。また、3月には造園会社をM&Aし、グループとなりました。これまでにグループに造園はなかったので、他の部門とのシナジーが生まれると期待しています。

 2年前から務める資源循環協会の会長に加えて、県解体工事業会の会長にも就任しました。2つの協会は川上と川下の関係にあるので、両方の業界で連携しながら、業界の社会的地位の向上に向けた取り組みを今後進めていきたいと思っています。

 -脱炭素化社会などに対する対応は。

 元々、廃棄物をリサイクルできるように環境を整えています。最近では「できるだけ廃棄物をリサイクルしてほしい」というニーズも増えてきています。そのため、脱炭素の認識が広がれば、私たちの強みになると感じています。

 今後は、より付加価値の高い別の商品を生みだす「アップサイクル」に取り組んでいく予定です。毎年少しずつそのための設備投資を進め、コスト削減、処理能力の向上などに努めながら、再来年ごろから本格的に商品などを展開していきたいと考えています。

 -復帰50年となる2022年の取り組みは。

 常々、県内の廃棄物を県内で処理し、リサイクルとして活用できる「沖縄型循環社会」を構築したいと考えてきました。例えばプラスチックを建設資材にするなど、製造会社やメーカーも含めて連携して研究を重ねれば可能で、新たなビジネスが生まれる可能性もあります。外的要因に左右されずに経済基盤を強化することにもつながり、廃棄物の処理を通して、経済や社会、文化の発展につながればいいなという理想があります。

 その一環でグループ企業の農業生産法人では、食品系廃棄物を主原料にした堆肥を利用した農作物の栽培や一昨年から進める養蜂プロジェクトに加え、今年は150頭ほどの和牛の肥育にも乗り出します。

 SDGsの考え方などに理解が広まり、新しいことに取り組みやすい環境になってきたと思います。「沖縄型循環社会」を意識しながら、和牛の品質向上はもとより、牛フンの堆肥化をはじめその堆肥を使用した飼料づくりもできないか可能性を探っていきたいと思います。こうしたいろいろな業種との連携を進めていくことで「沖縄型循環社会」の実現を目指していきたいと思います。

 あかみね・だいすけ 1976年生まれ、南風原町出身。琉球大学卒。2000年から現職。一般社団法人沖縄県産業資源循環協会会長、沖縄県解体工事業協会会長。


人柄に迫る3つのパーソナルクエスチョン

  1. 座右の銘や好きな言葉:明日死ぬと思って生きなさい、永遠に生きると思って学びなさい
  2. いま夢中になっていること:琉球ゴールデンキングスの試合観戦、おいしい飲食店探し
  3. 休日の過ごし方:犬の散歩や家の掃除など、家族との時間を大事にしている