[新春 TOP INTERVIEW 2022]

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

478COMPANY 與那覇仁社長

 -沖縄は本土復帰50年を迎えます。“復帰っ子”のご自身にとって、この節目をどうとらえていますか。

 二十歳から会社経営に携わって30年、今年50歳になり、まさに転換期を迎えます。未曽有のパンデミックを経験し、「継承」について考えるようになりました。先人や先輩方のご苦労や貢献に思いをはせながら、子どもたちのために今やるべきことは何か。より良い沖縄の“相続”に直結する事業を育て、次の世代にバトンタッチしていく。そんな明確な目標が見えてきました。

 -「SDGs」をテーマにした新規事業「478(ヨナハ)ファーム」が本格始動していますね。

 SDGsは豊かさを追求しながらも地球や人類の抱える問題に対処していこうという国際社会共通の目標で、沖縄の課題も網羅されています。コロナ禍の影響が長引く中、これから求められる普遍的なビジネスを考えるにつれ、SDGsの考え方がより重要な意味を持つようになると考えました。どの企業にもSDGsの目標に合致した取り組みがいくつかあるはずです。しかし、それらをどう深め、どう発信すればいいのかわからないという企業は少なくありません。そこで、私たちがそのきっかけを提供し、伴走するようにサポートできればと考えたのです。

 -具体的な仕組みは。

 オフィスなどに設置する「ゆいまーるBOX」の活用を呼びかけています。弊社の食堂「478商店」(豊見城市瀬長)で使える5食分の食事券とマスクをセットにして2500円で販売します。食事券は全部や一部を県内の子ども食堂に寄付することが可能です。私たちが寄付分を取りまとめ、専門の団体と連携し弁当を届ける仕組みです。

 また、専用サイト「未来に芽をチャンネル」を通して、参加企業の活動をインタビュー記事や動画で継続的に情報発信していきます。他にも多様なメニューを組み合わせ、手頃なサブスクリプション(定額制)で提供します。沖縄の課題解決と同時に、参加企業のファンづくりに貢献できればと期待しています。今後はテクノロジーを使って個人にも広げ、“世界のチムグクル”を沖縄に集めてこようと計画しています。

 -沖縄の次の50年を見据えた展望と、若い世代へのメッセージを。

 コロナ禍に見舞われたこの2年で人々は働き方やビジネスモデルを変化させてきました。目の前にある危機に私たちはもう傍観者ではいられません。単なる「売り買い」の商売を超えて、循環や分配を意識した事業に価値を見いだすことが沖縄を豊かにすることにつながると考えます。私は若い頃、高校を留年してようやく卒業できたほど、勉強熱心ではありませんでした。でも、仕事を通して日々、学問や学ぶことの重要性を感じています。学びから得られる好奇心は生きる原動力になります。私自身、まだまだ進化の途上にいます。単なる変化対応ではなく、新たな価値を興すことに力を注ぎながら、若い世代にも積極的に経験や実践を伝えていきたいと思います。

 よなは・じん 1972年生まれ、豊見城市出身。95年、ファミリーで沖縄特産販売を創業。2000年法人化、代表取締役に就任。18年、世界の地域商社として478COMPANY設立、代表取締役社長に就任。


人柄に迫る3つのパーソナルクエスチョン

  1. 座右の銘や好きな言葉:全員成長。全員成幸
  2. いま夢中になっていること:薬膳・発酵料理
  3. 休日の過ごし方:食べ歩き、料理