新春 TOP INTERVIEW 2022

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

アトムホーム社長 宮平克哉

 -昨年を振り返って。

 太陽光発電設備の設計、販売事業を展開する弊社では、CO2削減の切り札として注目が集まるクリーンエネルギーとして、太陽光発電システムの普及に努めてまいりました。

 わが国は2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロとすることを宣言しており、昨年4月には30年度に2013年度比で温室効果ガス46%削減を目指すと表明し、国を挙げて地球温暖化対策を進めています。

 そこで現在、太陽光発電設備を無償で設置する電力販売契約(以下PPA)が推進されています。PPAは、屋根の上に発電事業者が無償で太陽光発電設備を設置し、電気の利用者はそこで発電された電力の利用料金を支払う仕組み。利用者は初期投資ゼロで、CO2削減と同時に電気料金を削減できる点が魅力的です。

 すでに公共施設への太陽光発電設備の設置は標準化されており、企業や一般家庭への普及が推奨されています。太陽光を導入している大手企業の場合、その下請けとなる中小零細企業にも太陽光導入が求められることが、全国的な流れとなってきていますが、沖縄県は遅れ気味のように感じます。沖縄県の産業イノベーション制度の税制上の優遇措置などを活用すれば、より着手しやすいと思いますので、ぜひご検討いただければと存じます。

 -営農型太陽光発電について。  

 弊社では今、荒廃農地を再生し活用する営農型太陽光発電に力を注いでいます。荒廃した農地に太陽光発電設備を設置し、太陽光発電パネルの間でその土地に合ったシークヮーサー、アセロラ、アテモヤなどの作物を栽培し、さらには牧草を植えて食用に出荷するヤギを飼育するというシステムです。現在、大宜味村、東村、名護市うるま市糸満市、南城市、八重瀬町など県内30カ所以上で稼働しています。

 太陽光発電の普及、荒廃農地の再生、地域密着型農業を組み合わせたこの取り組みは、農林水産省ホームページ「再生可能エネルギーの導入促進」でインタビューとして紹介いただき、昨年9月には同省と沖縄県総合事務局から視察にお越しいただきました。

 -社会貢献活動にも積極的でした。

 コロナ禍で困窮するひとり親家庭を支援したいと思い、米とポーク缶を宜野湾市へ寄贈しています。2020年4月から始めたこの支援活動は、昨年11月に10回目を迎え、米は計1750袋、ポーク缶は1千個に達しました。

 -新年を迎えての抱負を。    

 SDGsの世界的な広まりもあり、2050年のカーボンニュートラルを目指して、太陽光発電への関心と期待は高まるばかりです。PPAをご活用いただき、街中の企業や一般のご家庭なら屋根の上で、広い敷地や荒廃農地なら地上設置や営農型ソーラーシェアリングで、県内でも太陽光発電が普及してゆくことを願っております。そして、国の指針にのっとり、世のため、人のため、沖縄のために本年もまい進してまいります。

 みやひら・かつや 1956生まれ。渡嘉敷村阿波連出身。産業能率大学卒。2010年アトムホーム設立。


人柄に迫る3つのパーソナルクエスチョン

  1. 座右の銘や好きな言葉:継続は力なり
  2. いま夢中になっていること:育てている仔ヤギに癒やされています
  3. 休日の過ごし方:営農型事業のサンプルとして始めた畑仕事