新春 TOP INTERVIEW 2022

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

外間晃 アレックス取締役会長

 -2021年を振り返って。

 弊社は県内で数多くのホテル&リゾートや商業施設などの設計・施工に携わってまいりましたが、中でも力を注いできたのが沖縄の観光を支える上質なリゾートです。世界の富裕層が集まるリゾートを研究するため、以前はオーストラリアのゴールドコーストなどへ出向くことが多かったのですが、コロナ禍により海外との人流がほぼ断たれたこともあり、国内のリゾートに目を向けるようになりました。そうした中で注目してきたのが軽井沢です。

 明治時代から続く由緒ある別荘地として、華族、政治家、芸術家、文化人などに愛されてきた軽井沢は、わが国でも別格のリゾートだと思います。軽井沢が愛され続ける理由、季節ごとの魅力、さらには欠点をも探究すべく、昨年は毎月ほぼ1週間、実際に軽井沢に滞在しました。これから沖縄が目指すべきリゾートのあり方に出会いました。

 -沖縄が軽井沢に学ぶべき点とは。

 富裕層にとっての軽井沢の魅力は、長期滞在したくなる居心地のよさにあります。景観条例のもと、建物は2階建て以下、コンビニなどの外観も白と茶色に制限され、建築物が豊かな自然を邪魔せず、緑の森に包まれた町並みになっています。ホテル・マンションも同様に高さ制限があり、2階建て以上は建てられず20室以下で、一戸あたり110平方メートル以上という最低限度があるため、アッパークラスに適した物件になるのです。また、避暑地、静養地としての静かな環境を守るため、夏場の工事は自粛とされています。

 さらに、老舗リゾートホテル、有名ブランドが名を連ねるショッピングモール、地元産の西洋野菜をはじめ上質な食材をそろえた高級スーパー、ゴルフ場やテニスコートなど、長期滞在を満喫できる施設がそろっています。

 こうした町ぐるみの努力が、富裕層に愛される別荘地としての軽井沢を支えているのだと思います。

 -沖縄のリゾート戦略の要点は。 

 軽井沢の最大の弱点は、札幌並みの冬の寒さです。夏を軽井沢で過ごし、冬はハワイへ行く富裕層を、避寒地リゾート沖縄へ取り込むことが要点だと思います。沖縄の美しい海、豊かな緑、独自の文化、多彩な食材、ハイクラスのリゾートホテル、ゴルフ場などの魅力を生かしつつ、主に60代以上となる富裕層のニーズに応える環境を調えていくことで、3泊4日の壁を破る長期滞在が増加すると期待しています。

 -2022年の抱負を。     

 復帰50周年を迎え、ようやくリゾート沖縄の基礎ができたと感じます。さらに50年先の復帰100周年を迎える頃には、沖縄が歴史ある真のリゾートになっていて欲しいと願っています。そのためには、未来の沖縄のあるべき姿のビジョンを持ち、それを明確にイメージして、街づくりや景観保護などを含め、今から努力していくことが非常に重要です。沖縄のリゾート開発の一翼を担ってきた者として、未来のビジョンを若い世代に問いかけ、提言してゆく責務を果たしたいと存じます。

 ほかま・あきら 1954年生まれ。うるま市石川出身。東京デザイン専門学校を卒業後、東京で7年間デザイン会社に勤務。79年にアレックスを設立。県内の文化施設や商業施設などの設計や施工を手掛ける。


人柄に迫る3つのパーソナルクエスチョン

  1. 座右の銘や好きな言葉:継続は力
  2. いま夢中になっていること:沖縄のためにリゾートについて学ぶこと
  3. 休日の過ごし方:コンドミニアムホテルで過ごすことが多いです