新春 TOP INTERVIEW 2022

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

石松完治氏 イー・フレス社長

 -御社について教えてください。 

 福岡より沖縄法人として、2007年4月の設立から、木造建築にこだわるハウスメーカーとして実績を積み重ねてまいりました。設計から施工管理、宅地取引まで一貫した体制が強みです。量より質を重視し、お客さまに寄り添った経営で、新型コロナウイルス下でも売上高は10億円台を維持しており、日々精進しています。

 神社仏閣に用いられるようなくぎを使わない伝統工法の理論をベースに、最先端の技術と資材を取り入れるスタイルで信頼を得てきました。湿度が高く、台風が多いといった気候に加え、繰り返す地震にも配慮。シロアリ被害などの自然環境は、県外とは異なる沖縄特有です。断熱材ではなく、遮熱材を標準的に取り入れたり、快適な間取り、使いやすい動線を提案したりするなど、常に研究を続け、沖縄に合った家造りを進化させています。カーボンニュートラルの時代が目の前に迫る中、亜熱帯の沖縄は全国よりも対策が急がれます。建築という立場から環境問題にも取り組んでいく所存です。

 -昨年を振り返って。      

 15年目を迎えた昨年は、1月に企業名を「イー・フレス」に変更しました。企業理念の6つの思想にある「技術」「発想前向」「生活様式」「愉楽」「安心」「経験」の英語の頭文字から成り立っています。発生当初は少なかったコロナの影響は昨年から出ており、緊急事態宣言などで展示場への来場が半減しました。新規契約も落ち込みましたが、これまでの契約分もあり、業績は維持しています。

 -重点的に取り組んでいることは。

 国際的な需要の高まりと新型コロナの影響も重なり、木材の価格が上昇しています。「ウッドショック」「合板ショック」とも呼ばれるほどのインパクトがあります。そもそも建築単価は値上がりを続けており、このままではお客さまに供給ができなくなる恐れがあります。弊社では提携業者と密に連絡を取り合い、契約分の材料を確保しているほか、単価を抑える方法を模索しています。

 社会貢献として、沖縄を代表する固有種のヤンバルクイナの保護活動に設立当初から毎月希薄ながら寄付をしています。また、木造建築の将来のため、地域の発展のため、そして子どもの未来のための社会貢献を行っています。息の長い支援が大切との思いから、15年間続けてきました。今後も継続していくつもりです。

 -新年の抱負を。        

 今年は「基本に返り、お客さまに寄り添う」をテーマに社員とも意思を統一してまいります。住宅は、一生に1度の大きな買い物です。木造建築のプロとして、お客さまに寄り添い、満足いただくご提案をさせていただきます。そのためには、今できる研究と努力を惜しまない覚悟です。木造住宅は、安くて長持ち、健康的で、増改築もやりやすいというメリットがあります。木造住宅の良さを沖縄の皆さまに伝えていくのも弊社の使命と考えています。

 いしまつ・かんじ 1957年生まれ、福岡県出身。大学卒業後、建設会社や設計事務所を経験し、90年にアースティック入社。2007年にアースティック那覇(現イー・フレス)を設立し、代表取締役に就任。


人柄に迫る3つのパーソナルクエスチョン

  1. 座右の銘や好きな言葉:木塾誠
  2. いま夢中になっていること:写経
  3. 休日の過ごし方:庭の手入れや野菜作り