新春 TOP INTERVIEW 2022

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

古矢隆夫 NEC沖縄支店長

 -2021年を振り返って。   

 NECとして昨年最大のトピックスは、東京五輪において、オリンピック初の導入となった顔認証システムによるセキュリティーチェックを担ったことです。関係者の入退場ゲートにて、顔認証とIDカードを連携させた2要素認証を行いました。NECの顔認証システムは、マスクを着用したままでも照合可能な高い精度を誇ります。また、セキュリティーのみならず、現在どこが混雑しているかを検知し、リアルタイムで情報提供することで食堂などでの密を避ける対策にも役立ちました。私は昨年4月に沖縄へ着任したばかりですが、この東京オリンピックでの経験と実績は今後、沖縄観光の復活にも活用できると期待しております。

 -昨年の沖縄での取り組みは。  

 昨年11月から今月末まで、石垣島で日本航空株式会社様(JAL)の協力の下、顔認証を活用したおもてなしサービスの実証実験を実施中です。事前にスマホで顔情報とPCR検査の陰性通知書を登録しておくことで、島内観光時に割引などの特典やサービスが受けられる仕組みとなっています。

 県内でもDX化の波に遅れないようにという機運が高まる中、自治体やさまざまな企業が協力して大きなプロジェクトを実施する場合、誰が主導するかが大きな課題となります。この石垣島でのケースでは、JALが主体となることで、非常にスムーズに進行することができました。

 また、11月に開催されたリゾテック沖縄では、南紀白浜空港のIoTを活用したおもてなしサービスの推進者を招き、弊社の講演として、和歌山県の南紀白浜で展開されている顔認証システムを活用したIоTおもてなしサービス実証についてお話しいただきました。このサービスは、顔認証とクレジットカード情報などを事前登録することで、ホテルのチェックインや客室の解錠、飲食店や店舗での決済、観光施設のチケット購入などが、手ぶらでキャッシュレスで行えるというもので、複数の施設が連携し、エリア全体で顔認証サービスを受けられます。今回の講演は非常にご好評いただき、次回はリゾテックの講演で取り上げていただくことに決まりました。

 -2022年の重点施策について。

 沖縄観光復活のためには、顔認証とワクチン接種証明を組み合わせた仕組みは必ず必要になると考えます。そこに店舗や飲食店などでの支払い決済を連携させることで、地域の活性化に役立ちます。感染拡大予防という視点からの安全性の確保、店舗や飲食店の売り上げの向上、利用客にとっての利便性など、誰にどんな価値を提供できるのか、具体的に検討を重ね、実証から事業化へとつなげていきたいです。

 -新年にあたっての抱負を。

 コロナ禍が明けた先には明るい未来しかありません。顔認証技術を活用した復活策が沖縄で実現すれば、他の地域の先駆けとなるはずです。「まずはやってみよう」の精神で、沖縄の経済回復に貢献してまいりたいと存じます。

 ふるや・たかお 1968年生まれ。横浜市出身。早稲田大学理工学部卒。92年NEC入社。BIGLOBE、医療ソリューション担当などを経て、2021年4月から現職。


人柄に迫る3つのパーソナルクエスチョン

  1. 座右の銘や好きな言葉:「まずはやってみよう」がポリシー
  2. いま夢中になっていること:ジムで筋トレ
  3. 休日の過ごし方:ゴルフ。レンジは毎週末、ラウンドは月1回。