新春 TOP INTERVIEW 2022

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

大仲良一氏 沖縄セントラル病院理事長

 -昨年を振り返って。      

 当院は、開頭せずに脳腫瘍の手術ができる「ガンマナイフ治療装置」や、減圧症や潜水病に対応する「高気圧酸素療法装置」を活用した治療、航空パイロットや潜水業務従事者の特殊健康診断など、他の医療機関にはない分野を手掛けています。昨年も新型コロナウイルス感染症への対応に追われた1年で、出入り口での検温や手指消毒に始まり、ワクチン接種など普段の診療以外にも力を注ぐ必要がありました。入院患者には高齢者が多く、面会制限も実施しました。家族に会えないことで生じる心細さや不安を少しでも和らげようと、オンライン面会を導入し、患者様にもご家族にも大変喜ばれました。

 -専門性の高い、特色ある医療を提供されています。         

 前身である沖縄中央脳神経外科を開院したのが1973年。立ち上げの際、「オンリーワン」に特化した診療をしていこうと決め、長年取り組んでまいりました。開院間もない頃に訪れた中国で高気圧酸素療法装置での減圧症治療への効果を知り、県内でいち早く導入しました。海に囲まれた沖縄にこそ必要だと考えたからです。ガンマナイフ治療装置は現在も県内では当院の1台だけ。これまで3400人以上を手術しました。開頭しないので、患者様は手術翌日から普通の生活ができます。県民の皆さまにとっては、福音になっているのではないでしょうか。また、栄養指導・運動指導・心理相談まで行う、健康管理センターの設置も県内第1号です。

 -2022年の重点施策は?   

 当グループの介護施設「ユートピア沖縄」では、県外の施設との入居者交流を進めます。1年を通して快適な環境で過ごしていただくことを目的に、夏場はユートピアの入所者を涼しい東北地方や北海道の施設に送り、逆に冬場は東北地域の施設の方を沖縄で受け入れる。交換留学ならぬ「交換入居」を計画しています。これから同程度の規模の県外施設に呼び掛けて、調整していく流れです。また、少子高齢化への対応として、当院のある那覇市、近隣の市町村を中心にした地域医療を進めていく計画です。

 -社会貢献について。      

 沖縄平和賞を受賞した国際ボランティア団体「AMDA」の沖縄支部が当院にあり、医師や看護師の派遣など国際貢献に取り組んでまいりました。コロナをきっかけに地域を意識し、医療機関として街の活性化に役立てる方法を考えています。当院にペルー出身のドクターがいるご縁で、患者様の誕生日会などで在沖ペルー子弟に踊りなどを披露してもらっています。今後はそれを地域の皆さまにも楽しんでいただけるよう、リタイア世代とも連携した地域貢献を考えています。

 -新年の抱負を。        

 コロナをきっかけに、いろいろなアイデアを考える時間ができました。収束後は一つ一つ実行し、地域活性化の拠点として、高齢者の有意義な人生を応援していきます。  

 おおなか・よしいち 1935年生まれ、糸満市出身。日本大学教養部、久留米大学医学部卒業、同大学院修了。同大学附属病院・宮崎県立日南病院勤務を経て現職。


人柄に迫る3つのパーソナルクエスチョン

  1. 座右の銘や好きな言葉:一期一会
  2. いま夢中になっていること:健康づくり
  3. 休日の過ごし方:畑仕事・草取り・剪定