新春 TOP INTERVIEW 2022

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

本永浩之氏 沖縄電力社長

 -2021年を振り返って。   

 新型コロナウイルスの影響により、いまだ県経済は回復しておらず、電力需要にも影響がありました。そうした中、20年度決算は役職員挙げてトップラインの拡大、攻めの効率化に努め2年連続で財務目標を達成しました。

 新会社を2社設立しました。グループ5社で設立した「シードおきなわ」は、再エネ設備導入や、蓄電池を使った系統安定化技術など、これまで培ってきた技術を生かし、アジア大洋州の島しょ地域などへの再エネ導入を支援していきます。もう1社は見守りサービスを手掛ける「おきでんCplusC」です。高齢者宅に取り付けたWi-Fi機器と人工知能(AI)を使い、異常があれば家族や行政機関に知らせるサービスで、実証を経て、22年度の商用化を目指しています。

 -脱炭素の取り組みについても本格化している。          

 沖縄では需要規模や地理的特性から、水力や原子力の導入が難しい事情があります。だからこそ温暖化対策にしっかりと取り組む必要があります。CO2排出実質ゼロに向けたロードマップを20年に策定しました。昨年4月には再エネ拡大に向け、戸建て住宅に太陽光発電設備と蓄電池を無償設置し電気を供給する新サービス「かりーるーふ」を始めました。既に年度目標の200戸を超えた成約ができています。法人向けにも展開しており、自治体からも防災拠点としての機能強化や、エネルギー教育の側面から大変好評をいただいています。火力電源のCO2削減については、LNG(液化天然ガス)の利用拡大とともに、県内で発生した建築廃材などを使った石炭火力への木質バイオマス混焼にも取り組んでいます。県内の自治体や企業、大学との連携協定も進めており、利用者側の「脱炭素」が一層進むことを期待しています。

 -新電力との競争も続く。    

 競争環境は激しくなっていますが、当社を選んでいただけるよう、新たな価値の提供に努めます。「かりーるーふ」や、「CO2フリーメニュー」など、環境配慮型のサービスでは、「地産地消」という付加価値も訴求し、お客さまの脱炭素化ニーズに対応していきます。

 -地域貢献活動にも取り組んでいる。               

 地域の皆さまに感謝の気持ちを伝える対話旬間は44回目を迎えました。21年は、コロナと闘う医療従事者の皆さまへの感謝を込め、県内5カ所の医療機関での清掃活動も実施しました。

 -22年の抱負は。        

 電気とガス両方を提供できる強みを活かし、ESP事業やガス事業等、総合エネルギー事業を加速していきます。おきでんDXで創出した健康管理支援サービス等の生活サポート事業も県内企業や自治体向けに提供していきます。また、脱炭素に向けた取り組みとして、他社と共同で水素利活用に向けた調査も進めます。5月には創立50周年を迎えます。これまで共に歩んできた地域の皆さまに感謝し、豊かで活力ある沖縄の未来を共に創っていきます。

 もとなが・ひろゆき 1963年、那覇市生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、沖縄電力入社。取締役総務部長を経て、2015年副社長に就任。お客さま本部長、企画本部長を担務し、19年4月から現職。


人柄に迫るパーソナルクエスチョン

  1. いま夢中になっていること:全社で取り組むウォーキングイベント
  2. 休日の過ごし方:プレーの都度、奥深さを感じるゴルフ