新春 TOP INTERVIEW 2022

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

沖縄銀行 山城正保頭取

 -昨年もコロナに見舞われた1年でした。

 観光関連産業が中心の沖縄県は、47都道府県の中で最も影響を受け、県経済にとって非常に厳しい1年となりました。終戦後最も厳しかったと言えるのではないでしょうか。足もとでは感染者数が減少し、ようやく復調の兆しが見えつつありますが、県内の事業者の皆さまにおいては深刻な状況が続いています。沖縄銀行ではこれまで、資金繰り支援に加えて経営支援態勢の構築、事業者を伴走支援できる人材の育成など、ウィズコロナ、アフターコロナを見据えた対応を進めました。

 -持ち株会社体制へ移行しました。

 持ち株会社「おきなわフィナンシャルグループ(OFG)」を10月1日に発足させました。お客さまのライフスタイルや価値観が多様化していく中、地域課題やニーズに応えるため、非金融の事業領域を拡大させ、地域社会の価値向上とグループ全体の成長につなげてまいります。

 -具体的にどのような課題に取り組みますか。

 日本復帰後の県経済は目まぐるしく発展してきましたが、県民所得が全国最下位であるなど多くの課題が残されています。県経済は第3次産業が中心の産業構造になっていますが、サービス業は付加価値をなかなか付けきれず、所得を上げにくいという構造的な課題を抱えています。今後、第2次産業においてもうひとつの柱を作っていく必要があります。今年は復帰50年の大きな節目。地域総合商社「みらいおきなわ」をはじめ、地域経済の活性化に向けて面的にコンサルティング機能を発揮し、課題解決に貢献します。

 -事業承継支援にも注力しています。

 県内の中小企業は世代交代の時期を迎えており、地域事業者の承継に関する課題解決を最重要課題と捉えてお客さまの事業継続サポートに注力しています。昨年11月には日本M&Aセンターと協業しオンラインイベントを開催しました。1万人を超える参加者にご視聴いただき、関心の高さを感じました。引き続き、お客さまの課題解決に向けた支援を行って参ります。

 -県経済について。       

 県経済はコロナで大きな打撃を受けましたが、沖縄の観光資源が破壊されたわけではありません。現時点では、国内客を中心に徐々に回復していくものと思います。新たな変異種オミクロン株の状況も気になりますが、今年はコロナの収束と観光の再開に期待したいですね。

 -抱負をお聞かせ下さい。    

 昨年のOFG設立は「第二創業」と位置付け、100年企業を目指して新たな一歩を踏み出しました。本業のみならず、気候変動などの環境問題、公正な取引などの社会的な問題に取り組み、持続可能な経営を目指します。非金融事業の拡大によってマーケットインに基づくビジネスモデルを確立し、地域社会と当社グループの価値の共創を目指します。

 やましろ・まさやす 1959年生まれ、宜野湾市出身。琉球大学卒。82年沖縄銀行に入行。2011年に執行役員、18年6月から頭取。21年10月に設立したおきなわフィナンシャルグループの社長も兼務。


人柄に迫る3つのパーソナルクエスチョン

  1. 座右の銘や好きな言葉:潔さ
  2. いま夢中になっていること:ウオーキングや釣り
  3. 休日の過ごし方:NHK大河ドラマ「晴天を衝け」