新春 TOP INTERVIEW 2022

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

沖縄ヤマト運輸の赤嶺真一社長

 -2021年を振り返って。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、観光関連の荷物は減りましたが、電子商取引(Eコマース)の需要が増えたことで、業績は堅調でした。これまでECをあまり利用されてこなかった世代の方々がネット通販などを利用するようになったことが大きな要因の一つです。沖縄でもさまざまな業種でEコマースを活用した販売手法が盛んになっています。その中で、お客さまの要望に対して、しっかりと体制を整え対応したこと、現場第一線の営業により、お客さまのニーズを迅速かつ正確にキャッチできたことが成果につながったと思います。

 -人材育成に力を注いでいます。 

 営業所で接客を担当する社員を対象に「ゲストアテンダント(GA)」という弊社独自の制度を導入しました。昨年はこの制度で研修を受け、国家資格などの試験をパスした25人を契約社員から正社員に登用しました。最高齢は53歳の男性です。会社としてキャリアパスを明確に示すことで、社員のモチベーションアップにつながっていると思います。

 セールスドライバーの採用や顧客対応力強化も進めています。例えば、荷物のお届け時にお客さまが不在だった場合は、時間指定の方以外は、まずドライバーから事前連絡をして、お客さまのご都合を直接聞くようにしています。そうすることで、お客さまとのコミュニケーションや信頼関係が生まれ、さまざまなニーズに柔軟に対応できる上、配送業務の効率化にもつながります。また、顧客接点を強化し、より現場がお客さまと向き合う時間を増やすために、RPAの活用などデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、年間1万時間の業務短縮を実現しました。人を育てる仕組みを社内につくり、生産性の向上を図ることが、社員の待遇改善にもつながります。沖縄の課題の一つに本土との所得格差がありますが、沖縄ヤマトでは5年以内に社員の平均年収を本土並みの水準に引き上げることが目標です。

 -環境に配慮した新たな取り組みを進めています。

 社会の発展を支えられる企業へと進化するため、サスティナブル経営の強化に取り組んでいます。具体的には再生可能エネルギー由来電力の使用や輸送物冷却用ドライアイス削減などによりGHG(温室効果ガス)排出の削減を図っています。本島と宮古、石垣への輸送から特殊なフリーザーを使った取り組みを開始し、来期中には沖縄ヤマトでのドライアイスの使用をほぼゼロまで減らす予定です。また、ドライバーの業務効率化を図ることで、GHG排出削減にも努めます。今後も環境に優しい企業を目指していきます。

 -22年の抱負をお願いします。  

 1月末からは、新社屋での業務がスタートします。お客さまに選ばれ続けることが私たちの変わらないテーマです。社員がやりがいを持ち、地域に貢献できる会社を目指して、これからも挑戦していきたいと思います。

 あかみね・しんいち 1969年生まれ。宮古島市出身。92年ヤマト運輸入社。長野県の松本主管支店長を経て、2011年4月より沖縄ヤマト運輸社長に就任。


人柄に迫る3つのパーソナルクエスチョン

  1. 座右の銘や好きな言葉:アララガマ
  2. いま夢中になっていること:人の成長する姿を見ること
  3. 休日の過ごし方:ジム通い