新春 TOP INTERVIEW 2022

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

安里政晃会長 偕生会ネットワーク

 -2021年を振り返って。

 偕生会は、特別養護老人ホームや保育園などの福祉事業が中心で、主に高齢者や子どもたちが施設を利用しています。昨年も新型コロナウイルス感染対策に追われた1年でした。前年は施設の利用控えがあり減収減益を余儀なくされましたが、感染対策を徹底して、コロナ禍においてもご利用者が安心して利用していただける環境を整えることで営業活動を再開するように致しました。

 アフターコロナを見据え、介護ロボット等の導入を検討しました。今後は社会保障費が抑制され、介護報酬が下がる方向に向かうのは避けられません。人手を減らした分をどうするかが、私たちの業界にとって大きな課題で、介護ロボット等の導入を積極的に先駆けて行わなければならない状況になっています。

 保育園は、就学援助児童支援NPO法人「エンカレッジ」との連携をうたい、「エンカレッジ保育園」に改称しました。子どもの学ぶ力、体と心を育む付加価値の高い保育を目指していることをアピールするためです。昨年7月にはチャレンジ・キッズアカデミー寄宮校を開校、偕生会としては初の放課後等デイサービス事業です。偕生会の保育園・児童施設は、高齢者との触れ合いによる子どもたちの情緒教育を大切にしているのも特徴です。

 -離島の高齢者介護体制について。

 座間味島の総合ケアセンター座間味偕生園、西表島の特別養護老人ホーム南風見苑の運営を通し、高齢者が最期まで安心して住み続けられるようにするには、仕組みが必要だと考えるようになりました。病気で離島を離れ、総合病院に入院した高齢者は島に戻ることが難しく、そのまま病院や子どもの居住地付近の介護施設に入所するケースが多々あるのです。

 離島の高齢者のためには、各離島に健康に不安がある時に駆け込める小規模多機能施設を整備し、その一方で、離島便が集結する石垣市那覇市の近郊には、八重山離島出身の高齢者、あるいは本島周辺の離島出身の高齢者向けの特別養護老人ホームを設ける、という仕組みを考えています。モデルケースとして成功させ、全国にも広げたいと思っています。

 -2022年の取り組みについて。

 首都圏進出に向けた準備をさらに進めます。東京では特別養護老人ホームが不足しており、政府は社会福祉法人に国有地を低額で50年間の長期で貸し付け、特別養護老人ホームを整備させようとしています。首都圏に住む沖縄出身の高齢者で帰りたくても帰れない事情の方々を受け入れるためにも、さらに、沖縄と東京のどちらでも介護をしたい人材を確保するためにも、首都圏進出に取り組んでいく所存です。

 -新年の抱負を。

 本土復帰50周年の今年は、偕生会にとっても創立50周年にあたります。この50年をきちんと総括し、新しい50年に向けて、一歩踏み出せるようにしていきたいと思います。

 あさと・まさあき 1968年生まれ、那覇市出身。東京観光専門学校卒。95年沖縄偕生会入社。2009年理事長就任。13社で構成する偕生会ネットワークの会長を務める。


人柄に迫る3つのパーソナルクエスチョン

  1. 座右の銘や好きな言葉:One Profits Most Who Serves Best(最も良く奉仕する者、最も多く報いられる)
  2. いま夢中になっていること:漬物づくり
  3. 休日の過ごし方:ビデオ鑑賞