新春 TOP INTERVIEW 2022

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

国際旅行社 與座嘉博社長

 -2021年を振り返って。

 コロナ禍はやがて収束するだろうと期待していましたが、真逆になり、先の見えないゴールに向かってもがき続けた1年になりました。観光産業は、財務面はもちろん、人材面でも大きな打撃を受けました。離職に歯止めが掛からない状態です。そんな中で当社は、需要停滞を背景に多くの社員に外部出向してもらいました。営業、申請受け付けなど、観光業に従事している者にはスキルアップにつながる分野で働けたため、人材育成にもつながったようです。コロナ禍の2年の間に新しい評価制度を作成し、昨年末、管理職を対象にテスト導入しました。今後、この制度を活用して「人を育てる」社員を育成していきます。

 -昨年の地域貢献活動について。

 輸出促進を主な目的とする国税庁の「酒蔵ツーリズム事業」を活用し、沖縄県酒造組合の皆さんと一緒に「泡盛ツーリズム」に取り組みました。4地域(本島北部・中部・南部・先島)に分けて、それぞれ合同でモニタープログラム(泡盛酒造所巡り・泡盛の楽しみ方等)をつくりあげ、モニターツアーを実施し、外国人参加者の声を拾い上げてシンポジウムを開催しました。参加した酒造会社から「次年度もぜひ」という要望があり、組合でも「泡盛ツーリズム」の部会を立ち上げることになりました。酒税軽減措置が段階的に引き下げられていく中で、泡盛業界の強い危機感と、自立していくための並々ならぬ決意を感じました。

 -沖縄総合事務局から「バリアフリー化推進功労」で表彰されました。

 高齢者や障がい者の旅行のお手伝いを長年にわたり実施してきましたので、ソフト面に対する表彰と受け止めています。南洋群島帰還者会主催の「慰霊と交流の旅」をはじめ、離島出身の高齢者が故郷を訪ねる「ふるさと訪問」ツアー、車いす対応のツアーなど、福祉と観光を結ぶ事業を行ってきました。おととしは全社員で福祉を学ぶ研修会を開き、高齢や障がいなどを理由に旅行を諦めていた人に楽しんでもらえるよう、課題や対応策を学びました。昨年は県の「おきなわSDGsパートナー」にも登録しました。

 -2022年の課題、展望を。

 観光産業界としては、国際線再開の働きかけを推し進めたいと考えています。防疫などもろもろの環境整備をお願いし、1日も早い再開を目指したいです。また、喫緊の課題は観光業界の事業者、従業員の環境改善です。コロナ禍による離職等で人材不足となった状況をいかに打破していくか、行政にどこまでサポートしていただけるのか、その働きかけを強めてまいります。

 -新年の抱負を。

 本土復帰50周年と当社の60周年が重なり、光栄に思います。還暦にあたる60周年はリボーン、原点回帰、温故知新だと思っています。伝統として培ってきたもの、お世話になった皆さまへの感謝を忘れずに、生き残っていくためにはどのように変化していかなければならないかを考えてまいります。

 よざ・よしひろ 1965年生まれ。那覇市出身。青山学院大学卒。90年日本交通公社を経て97年国際旅行社入社。企画部長を経て99年から現職。県経営者協会理事や日本旅行業協会沖縄支部長を務める。


人柄に迫る3つのパーソナルクエスチョン

  1. 座右の銘や好きな言葉:一生勉強 一生青春
  2. いま夢中になっていること:隠れ家的なレストラン探し
  3. 休日の過ごし方:ジム通いを10年以上続けています