新春 TOP INTERVIEW 2022

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

サンレー社長 佐久間康弘氏

 -昨年を振り返って。

 サンレーは本土復帰の翌年の1973年に設立し、マリエールオークパイン那覇、葬祭会館の紫雲閣9店舗を展開しています。コロナ禍で披露宴売上が減りましたが、葬儀は堅調で、業績は増収増益の見込みです。無事に新たな年を迎えることができ、県民の皆さまに感謝いたします。

 -今年の重点施策は。

 少子高齢化の進展や人との「つながり」が希薄化し、独居老人や孤独死の増加といった社会問題を生んでいます。無縁社会を乗り越え「有縁社会」を再生するため、弊社では「隣人祭り」を開催してきました。子供から高齢者まで地域の皆さまを葬祭会館にお招きし、冠婚葬祭や年中行事の意義や作法を学ぶセミナー、エイサーや吹奏楽といった子供たちの発表の場などに活用しています。葬祭会館がコミュニティーホールとして、日常的に人々が集える場となることを目指しております。新型コロナの影響により休止していますが、再開の準備を進めているところです。

 「冠婚葬祭を通じて良い人間関係づくりのお手伝いをする」という弊社のミッションに基づき、人材育成には特に力を入れています。1級葬祭ディレクターは県内最多の31人が取得しています。終活コーディネーターや悲しみに暮れる遺族に寄り添うグリーフケア士については、それぞれ20人が合格しました。近年話題の終活は医療、葬儀、お墓、遺品整理、相続まで幅広い上、専門性の高い知識も求められます。自分らしい最期を迎えるための支援や各専門家への橋渡しまで担っています。型をなぞるだけの儀式ではなく、お客さまに寄り添い、サンレーに任せてよかったと思っていただけるよう、信頼関係を築いてまいります。また、コロナ禍で結婚式を諦めたカップルを応援するキャンペーンも展開する予定です。

 -地域貢献にも積極的です。

 弊社の会員さま宅訪問やPR活動での地域巡回を活用するため、県内6市と協定を締結し、訪問先で異変を察知した場合は迅速に救援する「地域見守り隊」に参加しています。また、弊社の有志29人が本部町具志堅漁港で軽石除去をお手伝いしました。県社会福祉協議会への寄付は毎年継続し、昨年末には累計で1千万円を超えています。

 -新年の抱負を。

 冠婚葬祭は人生の意味合いを認識する節目であり、感謝や祈りを通して、人間関係を豊かにします。「ゆいまーる」という相互扶助の精神で人とのつながりを大切にしてきた沖縄は、「有縁社会」のモデルケースとなれるはずです。新しい生活様式においても、儀式文化の意味や価値をこれまで以上に伝えていけば、結婚式・葬儀のスタイルが変わることはあっても、儀式そのものがなくなる時代は到来しないと考えます。つながりと安心を提供する冠婚葬祭互助会として、これからも「生きがいづくり」、「健康づくり」、「縁づくり」をサポートし、地域に貢献しながら、社会に必要とされる企業を目指してまいります。

 さくま・やすひろ 1969年生まれ、福岡県出身。東京大学法学部卒。第一勧業銀行(現・みずほ銀行)を経て、96年にサンレーに入社、2020年から代表取締役社長。


人柄に迫る3つのパーソナルクエスチョン

  1. 座右の銘や好きな言葉:苟(まこと)に日に新たに 日日に新たに 又日に新たなり
  2. いま夢中になっていること:博物館・歴史民俗資料館めぐり
  3. 休日の過ごし方:録画した音楽番組を家族と見る