新春 TOP INTERVIEW 2022

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

JA沖縄中央会の大城勉代表理事会長

 -2021年を振り返って。

 新型コロナ感染拡大による、外国人の渡航停止で外国人の農業人材の受け入れができなくなっています。そのため、花卉(かき)農家は植え付けが遅れたり、栽培面積を縮小するなど、大きな影響が生じました。それに対し、県外からの外国人材を受け入れるなど、人材確保に取り組みました。

 県内海域に軽石が漂着したことによって、一部の船舶で欠航が発生し、農畜産物輸送にも影響が生じております。県に対し、軽石の早期除去と輸送手段の確保など、農畜産物の安定供給が図れるよう支援を求める要請活動を行いました。

 サトウキビに関しては、分蜜糖工場の老朽化による操業停止が顕著となり、安定操業に支障をきたしていることから、建て替えを前提とした国・県への支援も要望しております。多額の費用が必要となり、関係市町村とも連携して粘り強く交渉していく必要があります。

 また、観光需要が減少している影響を受け、黒糖は過剰在庫を抱えています。工場の安定操業と生産振興の両立を図るため、現行制度の抜本見直しを強く求めて参ります。

 -来年産サトウキビの交付金の評価は。

 新型コロナ禍で国の財政状況が厳しい中で、サトウキビ生産者交付金単価引き下げの話しも出ていました。しかし、農家の生産意欲を失わないよう配慮があり、3年連続の同額の1トン当たり16860円に留められました。

 また、台風など自然災害からの生産回復を支援する「さとうきび増産基金」について、22年度も事業を継続し、必要な予算を確保できました。生産性向上や基盤整備に向けた取り組みを支援するため、21年度補正予算に23億円を計上しています。

 -2022年の重点施策は。

 今年は本土復帰50周年を迎え、3月末には現行の沖縄振興特別措置法の期限を迎えます。県内農業は、沖縄振興特別推進交付金(一括交付金)を活用した取り組みによって、肉用牛や園芸作物等を中心に活気があり、農業産出額も2016年産出額が21年ぶりに1千億円を突破しました。

 近年は新型コロナの影響を受け、1千億円台を下回っておりますが、安定した農業生産基盤を確立するため、組織の総力を挙げて取り組んでまいります。

 県は「農林水産物流通条件不利性解消事業」で、鹿児島県までの輸送費相当額を補助しています。しかし、燃料価格などの高騰により輸送費が上昇、生産者の負担が増していることから補助の増額を求めています。対象品目に県外から需要が高まっているハーブ類やモロヘイヤ、球根類の追加も求めています。

 農業の担い手育成も重要課題です。新規就農者や農業生産法人の育成に取り組むとともに、経営体としてしっかりと自立できるようにサポートしていく必要があると考えています。

 おおしろ・つとむ 1952年生まれ、糸満市出身。75年県信用農業協同組合連合会入会。2016年県農業協同組合理事長就任。19年6月から現職。


人柄に迫る3つのパーソナルクエスチョン

  1. 座右の銘や好きな言葉:努力
  2. いま夢中になっていること:ウオーキング
  3. 休日の過ごし方:ウオーキングをしながら、海の風を感じてリフレッシュ