新春 TOP INTERVIEW 2022

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

JCC 渕辺美紀会長

 -2021年を振り返って。

 1993年に沖縄で創業し、沖縄文化にこだわり、外食事業を中心に、百名伽藍をはじめとするホテル事業、ブライダル事業、食品製造販売業、海外貿易事業、フランチャイズ事業、コンテンツ事業、植物工場、健康食宅配事業を展開しています。

 昨年はおととし以上にコロナの影響が長期にわたり、観光業としては打撃を受けました。ただ、コロナ禍を契機にこれまでできなかった事業構造の転換や、発信力の強化に力を入れてきました。より生産性を上げるために、店舗のスクラップ・アンド・ビルドや、新しい業態への転換などに取り組みました。

 例えば、当社が扱うチーズケーキは大手企業と組んで全国展開することができ、韓国にも進出が決まりました。今後は県内市場だけではなく、より積極的に県外海外の市場を開拓していきたいと考えています。

 ホテル事業は、百名伽藍が8年連続でワールドラグジュアリーホテルアワードを受賞しました。コンテンツ事業では『絵で解る琉球・沖縄の歴史シリーズ』を制作しており、今年の秋ごろには第3巻が完成する予定です。

 -観光産業の展望は。

 生産性の高い高付加価値な観光をつくり上げることが大きなテーマです。百名伽藍では、一部の客室の構造を変え、露天風呂と部屋が一体化するようにリノベーションしました。客室単価は1人2万5千円上がりましたが、予約は以前と変わらず入っています。従来あるものを工夫することで高付加価値に繋(つな)げられることを実感しました。

 また、南城市の農業女子の方々とコラボレーションして、地元食材を使ったメニューを提供する取り組みも実践しました。地元の方々と連携することで、地域経済の活力になればと思います。

 -経済団体の要職にも就かれていますが、今後の県経済について。

 今年は復帰50年の節目を迎えます。新たな沖縄振興策について提言をまとめ、政府へ要望するなど経済同友会の代表幹事として関わってきました。今後は、基幹産業である観光をいかに伸ばしていくかが重要です。

 復帰直後は57万人程度だった観光客数は、約2年前に1千万人を達成し、観光収入は約380億円から7千億円を超えました。しかし、県民所得はいまだに全国の7割程度で格差が埋まっていない現状があります。

 さらに、子どもの貧困の問題もあります。いかに生産性を上げて、それを県民の所得につなげていくかが重要です。

 -2022年の抱負を。

 安全安心な対策をしながら、いかに経済を回し、お客さまに喜んでいただくかが大事だと思います。今年は百名伽藍が10周年を迎える年でもあります。コロナで打撃を受けた分を回復させ、それ以上に持っていくためにできるチャレンジをし続けていきたいです。

 ふちべ・みき 鹿児島県生まれ。1983年ビジネスランド設立、代表取締役社長就任。1993年ジェイシーシー設立、代表取締役会長。2012年ホテル百名伽藍を開業、オーナー兼総支配人を務める。沖縄経済同友会代表理事。


人柄に迫る3つのパーソナルクエスチョン

  1. 座右の銘や好きな言葉:尽己
  2. いま夢中になっていること:ゴルフ
  3. 休日の過ごし方:ワインを飲みながら一息