新春 TOP INTERVIEW 2022

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

都市建築設計 野原勉社長

 -御社のプロフィルを。

 1978年に創業し、地域に支えられ今年で44周年を迎えます。「設計」を通し、安心で安全、人・環境に優しい街づくりに貢献しています。公共施設の設計・監理をメインに、医療福祉施設、複合施設・マンション・共同住宅・一般住宅などの設計・監理を行っています。建物耐力度調査、建物物件調査、用地補償全般と多岐にわたる業務も行い、地域に密着した企業を目指しています。常に変わり続ける社会環境や地域社会の幅広いニーズ、お客さまの思いに応えるため、経験・実績を生かし、新しい知識・技術を探求し続けています。また、沖縄県の「おきなわSDGSパートナー」に登録し、精力的に取り組んでいます。

 -SDGsに取り組むきっかけは?

 わたしは2代目で、92年に創業者から継ぎました。当時の建築設計業界は、働き手である若者たちの人生観が変わり始め、福利厚生の充実を求めるようになりました。求人の面でも課題であっただけに、次世代が健康で働きがいのある職場環境になるよう、給与、企業年金、中退金、保険などを見直し、福利厚生の充実に努めました。

 例えば、2020年に完成した本社ビルには社員食堂を設け、従業員に栄養バランスのよいおいしい食事を安価で取ってもらっています。そのような取り組みをしているうちにSDGsを知るようになり、当社の方向性と重なることに気付きました。

 社長就任時に、それまで培ってきた事業を通じて社会に貢献しようという初心を抱きました。当社の事業自体、SDGsの目標のひとつ「住み続けられるまちづくりを」と重なりますが、地域貢献として「未来づくりパートナー」(玉城千春さんが県内小中学校を巡る特別授業「未来へ#いのちを歌おう」)の協賛などに参画したいと思うようになりました。

 -近年の業界の動向は?

 設計業界はこの2年間、コロナ禍により民間等の需要が減り、厳しい状況でした。今年こそ感染終息を期待します。業界では近年、設計ツールで大きな改革が起きようとしています。実は、約30年前、建築設計の図面が手書きから2次元CADに替わるという大改革がありました。その後、三十数年たち、2次元CADに比べて格段に効率的で、業界の技術者不足を補ってくれるBIMという3次元CADが登場しました。コストがかかりましたが、いち早く導入しました。自分の技術を向上させたい若者たちが、BIMに投資し挑戦している設計事務所に注目してくれると期待しています。

 -新春メッセージを。

 従業員に向けては、自分の存在を常に感じてほしい。会社内や家庭内での自分の役割を認識してほしい。そして、常に一生懸命やってほしい。設計業界に向けては、若い人に魅力的な業界であるよう環境づくりに努めたい。将来的には、当社に限らず業界の若い人たちを集め、質の高い講習会を開くなど人材育成に取り組みたいですね。

 のはら・つとむ 1953年生まれ、八重瀬町(旧東風平町)出身。日本大学卒。78年に入社。92年から現職。2016年~20年まで県建築士事務所協会会長を務めた。19年度春の褒章で黄綬褒章を受賞。


人柄に迫る3つのパーソナルクエスチョン

  1. 座右の銘や好きな言葉:一生懸命
  2. いま夢中になっていること:音楽を聞きながら朝5時開始のウオーキング
  3. 休日の過ごし方:ゴルフ