新春 TOP INTERVIEW 2022

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

東恩納組の東恩納惟社長

 -2021年を振り返って。

 なかがみ地域包括センターや同仁病院、ライオンズマンションなど大型物件を完工しました。施主様からも施工品質を評価していただく機会も多く、弊社の技術力が信頼につながっていると実感しました。ただ、受注面ではコロナ禍のあおりを受けました。民間物件の発注が大幅に減少し、建設計画の中止や延期が相次ぎました。また、小規模な公共・民間工事にも大手企業が参入し、競争が激化していることに危機感を覚えました。

 しかし、厳しい状況だからこそ、利益やコストに今まで以上にこだわりました。積算の段階から正確な見積もりを徹底し、細かなコストを算出した上で入札。原価割れの受注はせず、数パーセントでも利益が生まれるようにすることで、会社だけでなく協力業者の経営体力を損なわないように努力しました。また、現場代理人だけでなく、現場社員を集めたミーティングを毎週開いています。成功・失敗事例の共有や、ムリ・ムダ・ムラを減らすアイデアを出し合うことで、コスト削減に対する意識を高めました。

 -22年の展望について。

 ここ数年で、インフラの老朽化に伴う問題が増えてきました。県外では水道管の破裂や道路の陥没など市民生活を脅かしています。復帰50年を迎える沖縄にとっても、インフラの老朽化問題は対岸の火事ではありません。土木業は市民生活を守る業種です。22年は土木の部門にも注力するため、専門知識を持った人材の採用や育成を一層強化したいと考えています。

 また、インフラだけでなく、マンションや医療施設などでも大規模な修繕工事が必要とされています。例えば、マンションは建設から10~19年経過すると、ひび割れや防水塗装の劣化など修繕が必要になります。弊社では培ってきたノウハウを基に、お客さまの予算やニーズにあった提案をしてきました。資産価値を可能な限り維持し、建物の劣化からお客さまを守ることも重要な使命だと位置付けています。

 -人材育成にも注力しています。

 建設業界は高齢化が進み、次世代を担う人材の確保や育成が急務です。建設業の魅力を伝える取り組みの一環として、沖縄観光コンベンションビューローと連携し、座間味村の中学生にオンラインでの職場体験を実施しました。また、建設業を志す学生への給付型奨学金制度も継続するなど、業界に学生が入ってきやすい環境を整えています。社内でも新入社員を対象とした現場研修制度を充実させ、知識をインプット・アウトプットさせる機会を増やしています。家族のように温かく見守る環境は弊社だけの魅力だと考えています。

 -22年の抱負を。

 お客さまから選ばれる企業であり続けるよう、「人に尽くし、自然と共に、社会の為に」という企業理念を念頭に、最良の建築物を創るためにQCDSE(品質、原価、工期、安全、環境)の徹底を図っていきたいと思います。

 ひがしおんな・ゆい 1992年生まれ、那覇市出身。東京大学大学院修了(有機合成化学)。2018年に積水化学工業入社。19年7月東恩納組入社し、20年から現職。


人柄に迫る3つのパーソナルクエスチョン

  1. 座右の銘や好きな言葉:現状維持は後退を意味する
  2. いま夢中になっていること:将棋。藤井聡太4冠の対局観戦
  3. 休日の過ごし方:ゴルフ、読書