新春 TOP INTERVIEW 2022

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

福地組の福地一仁社長

 -2021年2月に社長に就任されました。昨年を振り返って。

 社長就任時に6つの経営の柱をたてました。まず1点目は既存建設業の収益の安定化。2点目が新規事業に取り組み、事業を多角化すること。3点目は、脱炭素社会やSDGsの流れを意識した商品やサービスの展開。4点目が人材の多様化による組織の活性化、5点目がやりがい・働きがいのある職場環境の整備、6点目がDX、IoTを推進し経営データの「見える化」や作業効率の改善を図ることです。

 建設業界にとっては昨年もコロナ禍で受注が落ち込み、大変な時期でしたが、この6つの柱を軸に地道な努力を重ねた結果として、前年と同程度の実績を確保することができました。

 -昨年は土木分野における表彰が続き、技術力も高く評価されました。

 安謝川の工事で県知事表彰をいただき、沖縄市での水道管の新設工事では県企業局から表彰されました。社内でもこの結果を励みに、さらに土木事業を強化しようという機運が高まりました。今後は老朽化したインフラの更新や災害対策など、ますます土木の重要性が高まってくるので、当社としても得意分野を見極めて、より専門性を磨いていきたいと考えています。

 -22年に重視していくことは?

 当社の強みである品質管理や技術に対する信頼を高めるため、若手技術者の育成や資格取得を促進する取り組みを継続します。また、今後地域にとって必要性が高まる医療・社会福祉へのサービスを強化していきます。当社のこれまでの施設建築・設計の経験に加えて、住宅分野で培ったインテリアコーディネートの強みを生かして、利用者の居心地の良さや施設で働く職員にとっての使いやすさなど、福地組らしいきめ細やかな提案を心掛けています。

 新規事業では、リノベーションの会社を新たに設立して事業を広げます。今までは住宅中心でしたが、これからは福祉や観光などの多様なニーズにも対応できるようにしたいと考えています。省エネ機能の木造住宅「ココウチ」では、空気質にこだわった住環境というコンセプトで、新たに空気清浄や「ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)」などの機能を付加しながら商品を進化させていくことを計画しています。

 また、多様な働き方にあわせて社内環境も整備していきます。当社では2020年に女性活躍推進の「えるぼし」を取得しました。それに関連して、現場監督として活躍する女性も増えています。現場事務所の環境も従来のままではなく、多様な社員が働きやすい環境づくりを進めていきます。

 -来年は70周年を迎えますね。

 70周年は通過点という認識です。70年続いてきた歴史の重みは受け止めながらも、基本的には今年、来年、再来年と地道な取り組みをしっかり行い、足腰を鍛えていく。「福地組さんにお願いしてよかった」と言ってもらえるような組織や人づくりを目指し、現状に甘んじず、実行を積み重ねていきます。

 ふくち・かずひと 1983年生まれ、嘉手納町出身。2007年東京大学大学院修了後、三菱商事入社。18年福地組入社。営業次長、専務を経て、21年に社長就任。


人柄に迫る3つのパーソナルクエスチョン

  1. 座右の銘や好きな言葉:チャーチルの言葉「Success is not final,failure is not fatal:it is the courage to continue that counts.(成功は決定的ではなく、失敗は致命的ではない。大切なのは続ける勇気だ)」
  2. いま夢中になっていること:落語
  3. 休日の過ごし方:家族との旅行