新春 TOP INTERVIEW 2022

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

琉球朝日放送の上原直樹社長

 -2021年を振り返って。

 テレビ広告市況は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、収入が激減した一昨年に比べて、昨年は緩やかながら回復基調となりました。スポット収入は持ち直し(前年比125%)、タイム収入も増収で上期は増収増益を果たしました。下期は回復の兆しが鈍く、通期決算は何とか前年を上回る見通しです。また、昨年は民放テレビキー局等が相次いでネットへの同時配信を本格的に進めました。スマホやパソコンから番組の一部を視聴できるようになり、今後、ローカル局の使命・存続が問われることになりそうです。

 -昨年の具体的な取り組みを。

 高校野球県大会の全試合を前年に引き続きウェブ配信し、県内、国内外で視聴されました(57試合58万8628ページビュー)。「夏休みこども自由研究」は開催がかなわず、番組を制作し子どもたちに提供しました。「お笑いバイアスロン」も無観客開催でしたが、初の同時配信(一部)を行い、沖縄の笑いを全国へ発信しました。

 スポーツ中継にも力を入れ、初めてBリーグ(琉球ゴールデンキングス)のオープニング試合を生中継したほか、高校バスケットのウインターカップ男女の決勝も中継しました。新機軸としては、独自の動画サイト「Quebee」を立ち上げ、報道番組の「Qプラス」をはじめ自社制作番組の見逃し配信サービスをスタートしました。イベントでは前川清、高嶋ちさ子、五木ひろしのコンサートを開催しました。

 県内市町村向けのデータ放送は26市町村に広がり、うち9市町村はテスト段階からステップアップし、ワクチン接種情報など、自治体の情報発信の役割を担うようになりました。海外コンテンツ展開強化事業ではキー局などと協業し、タイのアマリンテレビで料理バラエティー番組を放送。全般的に、長引くコロナ禍の影響を受け「今だからできること」に挑戦した年でした。

 -地域貢献活動について。

 一社員の呼び掛けから、医療従事者を支援する「つながろう ありがとう」募金キャンペーンを実施しました。1650万円の温かいご厚意が寄せられ、県医師会に贈呈したほか、協賛企業の協力を得て1500食の弁当も提供し、喜んでいただきました。

 -2022年の重点施策について。

 テレビ視聴の新指針が4月に導入され、重視する視聴動向が世帯から個人へ移ります。テレビ離れが続く若者世代の支持をいかに取り込んでいくかが、大きな課題です。ニーズに応えられる制作力とターゲットをつかむコンテンツ開発を目標に、情報系の新番組とローカル局の柱である報道の強化を図ります。

 本土復帰50周年にちなんだ企画も進めています。経営計画については、新たな中長期計画で「ニューノーマル」を見据え、チャレンジする強い気概で推進してまいります。今年のテーマは「新しい事業へ果敢なチャレンジ」。社員とともに、地域に愛されるメディアとして頑張ってまいります。

 うえはら・なおき 1958年生まれ、名護市出身。81年RBC入社。95年、開局の年にQABに出向。常務取締役などを経て2018年代表取締役社長就任。


人柄に迫る3つのパーソナルクエスチョン

  1. 座右の銘や好きな言葉:疾風に勁草を知る。時、人を待たず
  2. いま夢中になっていること:料理のおいしい店めぐり。
  3. 休日の過ごし方:ゴルフ、釣り、ドライブ