新春 TOP INTERVIEW 2022

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

琉球アスティーダ 早川周作社長 

 -2021年を振り返って。

 まさに激動の1年でした。会社設立3年で、東京証券取引所内のプロ投資家向け市場「東京プロマーケット」に上場しました。国内のプロスポーツチーム運営会社の上場は初めての成果です。人口約2万人の中城村からでも、上場企業が誕生できると証明できました。

 さらに驚いたのが、上場の対外公表日に東京五輪代表チームを下し、東京都のアリーナ立川立飛で行われた、プレーオフファイナルで優勝することができました。株主の皆さま、アスティーダのファンの方々には、感謝の気持ちでいっぱいです。新型コロナ禍で暗いニュースが多い中、県内に明るい話題を届けることができたのではないかとも思っています。

 -上場した経験から、上場支援事業を始めました。

 上場に向けた課題の抽出や経営管理体制の整備、申請書類の審査対応に関する助言など、コンサルタントサービスを始めました。5年で100社の支援、県内から30社の上場を目標にしています。沖縄県には多くの中小企業がありますが、県内には8社しか上場している会社はありません。情報格差が要因なのではないかと思います。会社を存続していくためには、上場した方がいいと僕は考えます。

 上場するためには内部統制や情報開示、管理体制の整備などが必要になる。その支援ができるよう、IT企業「エイトレッド」と連携し、企業のガバナンスの強化や業務の効率化を支援します。

 -22年に力を入れて取り組みたいことは。

 スポーツとテクノロジーを組み合わせ、アジア戦略を強化しようとにらんでいます。

 例えば、中国の小中学校など、卓球のコーチが配属されていない学校に、遠隔操作で指導ができるような機械をラケットに埋め込み、日本にコーチがいても映像で中国にいる子どもたちとつながれる環境を作りたいです。すでに、県外大手電子機器製造会社さんと取り組みを進めています。

 もうひとつは、2023年の福岡証券取引所の新興企業向けの「Q-Board」(キューボード)と、東京証券取引所内の新興企業向けの「グロース(現・マザーズ)」への上場を目指して準備を進めています。

 内部体制を整えるため、五輪2大会連続メダリストの福原愛さんを社外取締役に選任しました。人材の強化は会社を強くするためには必須だと考えています。

 -本を出版した。

 「琉球アスティーダの奇跡」(毎日新聞出版)という本を執筆しました。Amazon企業経営ベストセラー1位になり、早くも増刷が決まっています。ぜひ、読んでみて下さい。初年後最下位から3年で日本一のプロチームに、そして3年で上場した沖縄で起きた奇跡のノンフィクションの物語で元気と勇気をお届けしたいです。

 はやかわ・しゅうさく 1976年、秋田県出身。明治大学在学中に起業。2018年、琉球アスティーダスポーツクラブ株式会社を設立、代表取締役に就任。同年、明治大MBAビジネススクール講師、21年1月に国立大学法人琉球大客員教授に就任。


人柄に迫る3つのパーソナルクエスチョン

  1. 座右の銘や好きな言葉:有志有途・意志あるところに道はある
  2. いま夢中になっていること:経営
  3. 休日の過ごし方:ダイビング、トライアスロン