新春 TOP INTERVIEW 2022

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

宮城茂氏 琉球海運社長

 -2021年を振り返って。

 業績としては新型コロナウイルスと原油価格高騰の影響を受けました。観光関連の影響が少なかったので、売り上げは昨年を上回った一方で、利益はコロナ前を割り込んでしまいました。原油価格が1年のうちに2倍と跳ね上がったことが経費に影響しました。

 一方、2月には新造船「あやはし」が九州航路に就航し、6月には大会社となりました。この10年で隻数を増やし、県内外に総合物流センターを開業するなど、設備投資に注力してきた結果です。

 博多に県外初の物流施設も完成し、本土の送り手側の拠点として海と陸上での一貫したサービス提供体制が強化されました。第5次中期経営計画の企業ブランドに掲げる「変化を未来へと導く挑戦者」として、選ばれる総合物流企業への挑戦を始めています。

 -県内での物流施設計画の進展状況は。

 ことし1月には、豊見城市の翔南製糖跡地で、総合物流施設「(仮称)琉球ロジスティクスセンター」の着工を始めます。6拠点目の物流施設になりますが、4万2千平方メートルの延床面積で、県内最大規模になります。すでにイオン琉球など入居企業も一部決まり、物流と新たな商流をサポートしていきたいと思います。宮古島市でも物流センターを整備する計画があります。台風時にも島民が困らないよう、日用品がストックできる体制を整えていきたいと考えています。

 -SDGsの実現に向けた取り組みは。

 船は鉄道に次いで環境負荷が少ない輸送手段ですが、脱炭素化社会の実現に向けた対応が求められています。石油に変わるエネルギーの研究などが必要で、業界と一緒に取り組んでいきます。すぐにできることは、燃料の消費量を減らすことです。燃料消費量は速度の3乗に比例します。速度を一定にして、最適な航路を選択することが消費量を抑制することにつながると考えています。

 100年企業を目指し、人材育成にも力を入れています。琉球大学国際地域創造学部との連携協定に基づく講座は今後も続けます。また、昨年から総合事務局から出向として職員を受け入れています。海運や港湾、物流など沖縄の現状や課題などを学んでもらい、将来的な政策に生かしてもらいたいと考えています。

 「夢とくらしと文化をはこぶ」の企業理念のもと、特別支援学校等の生徒たちとそのご家族を舞台「レキオス!~ぼくたちの大航海~」へ無料招待する活動も行いました。こうした活動は積極的に続けていこうと考えています。

 -2022年の抱負は。

 原油価格という課題をいかに乗り越えるかという課題はありますが、コロナ前の売り上げに一日も早く戻していきたいと考えています。環境の保全のため、地域や他の企業とも連携しながら理解を深めていきたいと思います。

 みやぎ・しげる 1952年、名護市(旧・羽地村)出身。75年に琉球海運入社。2008年に常務、12年に専務就任、16年6月から現職。


人柄に迫る3つのパーソナルクエスチョン

  1. 座右の銘や好きな言葉:健康第一
  2. いま夢中になっていること:ゴルフ
  3. 休日の過ごし方:休日は孫と遊ぶのが楽しみ