新春 TOP INTERVIEW 2022

 沖縄経済の第一線で活躍する企業・団体の経営者に、新たな年を迎えるにあたっての抱負や展望、変化の激しい時代を見据えた今後の事業展開、地域貢献への思いなどをうかがいました。

池端透氏 琉球キャピタル代表取締役

 -2021年を振り返って。

 20年5月にファンド運営会社として「株式会社琉球キャピタル」が設立され、8月から本格的に運営を始めました。12月には1件目となる投資を実行し、昨年は3件、約24億円の投資を行いました。これまでの投資は4件で25億円を超え、投資実行率は50%近くの進捗(しんちょく)となりましたので手応えを感じています。弊社が運用している「琉球ファンド1号」(略称)のコンセプトは、「県内の資産を守る」ですが、これまでの投資も県内企業の支援、事業承継、ホテルへの投資などコンセプトに合致した投資を行ってきました。

 -運用から1年が経過して、見えた課題は。

 当ファンドのコンセプトは前述のように「沖縄の資産を守る」であり、利回りを追求したファンドではありません。また、出資企業も全社県内企業で、スタッフの多くも県内金融機関の出身者ですので、安心して活用して頂けるファンドだと思っています。課題としては、当ファンドのこのようなコンセプトなどへの理解がまだまだ浸透していないのが実情で、「ファンド」と聞くだけで敬遠されるような事業者の方もいらっしゃいます。よって、当ファンドの存在意義への理解度を高めるため、もっとPRに努めなければいけないと考えております。また、幅広い事案に対応出来るように業務の幅を広げたいと考えていますが、そのための人材の拡充も必要だと思っています。

 -県内でファンド設立の動きも広がるが、どう見ているか。

 歓迎しています。投資目的や投資対象が違ういろいろなファンドがあることにより、事業者の選択肢も広がり、ファンドへの理解や活用が進むと思いますし、ネガティブなイメージの払拭(ふっしょく)も図れると期待しております。

 -SDGsや人材育成について。

 SDGsについては、そのような取り組みをしている企業があれば投資を通して積極的にサポートしたいと思います。人材育成については、出資をして頂いた事業者の職員の出向を受け入れており、投資や運用についてのノウハウの取得をしてもらっています。出向受け入れにより、投資や運用についてのノウハウを県内企業にも広げていきたいと考えており、今後もこうした人材受け入れや交流を積極的に行ってまいります。

 -22年の抱負は。

 22年は、ファンドにとって重要な年になると思っています。現在の投資ペースで進捗すると年内にはファンド全額の投資のめどが見込め、待望の2号ファンド組成への具体的な取り組みにつながります。また、21年の県内の経済状況は20年より悪化したように思えますが、今年は回復するとしてもペースは遅く、本格的な回復は来年以降になるのではないでしょうか。このような状況下で、事業承継や再生支援、ベンチャー投資などでファンドの特性を活(い)かしたサポートをしっかり行い、コロナ禍だからこその存在意義、存在感を発揮していきたいと考えています。

 いけはた・とおる 1953年生まれ、うるま市(旧・具志川市)出身。77年琉球銀行入行。取締役総合企画部長、常務取締役、りゅうぎん総合研究所代表取締役などを歴任。2020年5月から現職。


人柄に迫る3つのパーソナルクエスチョン

  1. 座右の銘や好きな言葉:創意工夫
  2. いま夢中になっていること:スピーカーの自作
  3. 休日の過ごし方:音楽鑑賞、ゴルフ