[リポート’22 嘉手納発]

 沖縄県嘉手納町は2022年度から、米軍嘉手納基地周辺で特に騒音が激しい「うるささ指数」(W値)90W以上の「第二種区域」の約700世帯のうち、国の防音工事を実施済みの世帯へ、冷房代を補助する。町は補助に関する手続きと費用を国が担うよう要請してきたが実現せず、国の交付金を使った事業化に踏み切った。「基本的には町内の防音住宅の全世帯」(担当者)へ拡充を目指す考えだ。町民からも「対象を広げてほしい」との声が上がっている。(中部報道部・屋宜菜々子)

 町は冷房を頻繁に使用する5~11月の各月の電気代と、2~3月の電気代の平均額の差額の合計または1万円のいずれか低い方の額を補助する。

 財源は国の特定防衛施設周辺整備調整交付金(9条交付金)を充てる。町の財政負担はないが、...