[心つなぐ花咲かそ 玉城千春](7)

母校・読谷中学校の廊下に立つ玉城千春さん

 地球は生きとしいけるもの、全ての生命の源です。便利な生活を求めたどり着いた私たちの今。当たり前の日常が当たり前ではなく、生命の源も永遠のものではないんだと、コロナ禍も追い重なり、改めて感じています。

 気候変動に対策を立て、陸の豊かさを守るために、と考えると、大きなことをしなければならないような気がしてしまいますが、例えば身近に、自然、土に触れる機会を楽しんでみたい。というところから発想してみます。

 一芸は身を助けるということわざにまねて「一作物は身を助ける」という視点で、各家庭一人一つ、何でもいいから食べられる作物を育ててみるのはどうでしょう?

 畑は場所と時間と労力が必要そうだから、プランターで。ほら、小学1年生の時にプランターで朝顔、育てましたよね。イメージはそんな感じ。でも、食物を育てるの難しいんですよね。わが家は失敗を繰り返しています。

 以前、夫がトマト栽培に挑戦。大事に大事に育てていた夫は、トマトに出会えるのを今か今かと待ちわびて、近寄ってくるハエを追っ払うために窓際で見張る毎日。苗はどんどん大きく立派に伸びています。もう実がつくはずねー、と温かく楽しみに見守っていたのですが、枯れてしまいました。詳しい方に尋ねると、受粉が必要だったそうで。夫はトマトの愛のキューピッド(ハエ)ちゃんが来てくれていたのに、こまめに追い払っていたのです。

 ある時は、自家製コーレーグースを作りたい一心で、唐辛子にも挑みました。雨が降ると白い壁一面、窓にもヒルのような虫がうじゃうじゃ大量発生し、太陽が出ると干からびるを繰り返すものだから、耐えられなくて育てきれませんでした。

 5年前に植えたバナナの木はやっと昨年実をつけたのに食べてみたら甘くなくて、ちまたでは放っておいてもおいしく育つといわれているのに、残念です。

 懲りずに2年前、レモンの木の苗を植えました。県産レモンは貴重で、みつけたらうれしくてすぐ買っちゃうので、私も育てて皆に分けてあげるのが夢。でもまだ50センチくらい。かなうのはいつ頃かしら。

 ゴーヤーとヘチマは緑のカーテンになるし、葉野菜やハーブなどは比較的育てやすいですよね。実家ではシークヮーサー、ミカン、柿の木があって、毎年必ずどれかが実をつけ、おすそ分けをいただきます。

 家庭菜園をすることで、お店で買うとついてくる包装容器のごみの削減にもなるし、輸送などで排出される二酸化炭素も抑制できる利点があるようです。

 何より土に触れて、成長を見守り食べるのも楽しみ。地産地消で地元の農家さんも応援しながら、子どもたちのために地球のために優しい食物作り。もし一人一作物育てるなら、あなたは何を育ててみたいですか? 私は次は、タマネギを育ててみたいな。(Kiroroボーカル)

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 沖縄タイムス社のSDGs企画「未来へ#いのちを歌おう」で、県内小中学校を巡って特別授業を行うKiroroボーカルの玉城千春さんが、身の回りの出来事を通してSDGsについて学びながら、社会を変える一歩をつづる。